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2019.08.12 07:00

機内での問題行動が増加 欧州航空業界が対応強化へ


同キャンペーンのウェブサイトは「飛行機を利用する乗客の総数を考えると、規則を守らない乗客の数は少ない。しかしこうした人の行動がもたらす影響は、航空便の円滑な運行、そして最も重要な安全性に非常に大きな影響をもたらしかねない」と述べている。また、ウェブサイトには次のようにも書かれている。

「航空業界にとって、そして特に航空会社にとって、規則に従わない乗客が深刻な問題行動を起こすケースの増加は大きな懸念事項だ。乗客や客室乗務員は全員が、安全で、暴力やその他リスクにさらされるような振る舞いのない空の旅をする権利を持つ。旅行は、乗客が適切な尊重の気持ちを持って他の乗客や客室乗務員を扱う楽しい経験にすべきだ」

見知らぬ人同士が近接した慣れない空間に時には長時間閉じ込められる輸送形態である空の旅で、友好的な状態を維持することが必要なのは明確だ。IATAによると、2018年には約44億人の乗客が飛行機で旅をした。独調査会社スタティスタ(Statista)によると、この数は2019年には約46億人まで増えることになっている。

航空便の運行回数は増え、IATAによると搭乗率は2018年3月時点で82.4%まで上がっている。嫌がられる中央席については今後緩和策が実施されるかもしれないが、座席前後の間隔や席の幅は縮まっている。乗客同士はさらに近い距離に置かれ、靴を脱ぐことやフライト中に匂いがきついものを食べること、リクライニングシートを倒すことなど、さまざまなフライト関連のエチケット問題を原因とし、緊張感が生じる可能性がある。

しかし、機内での適切なエチケットを守る責任を持つのは航空会社、航空業界、乗客自身の誰なのだろう? あるいは地上でも上空でも、全員が基本的な礼儀を実践できるようにすべきなのではないだろうか?

翻訳・編集=出田静

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