航空各社のマイレージプログラムなどを調査するマイルカーズ・ドット・コムは、米国運輸省が2017年3月に発表した航空旅行消費者報告書のデータを分析している。それによると、予約取り消しに対して謝礼を支払う確率が最も高い航空会社はデルタ航空で、協力客1万人のうち10人に補償金を支払っていた。
しかし米国運輸省によると、補償金の支払いは非常にまれだ。2016年に他の便への振り替えや予約自体のキャンセルに対する補償金が支払われたのは、全航空会社で1万人の乗客につき平均たったの6.6人だった。
それでも私が話を聞いた空港の係員によると、飛行機の予約取り消しを利用して何千ドル単位を稼ぐ強者もいるという。以下に、予約取り消しで多額の補償金を得る可能性を高めるコツや注意点を10項目に分けて紹介する。
1. タイミングに注目する
航空会社は、一定の割合のキャンセルを見越して、定員数を超える乗客の予約を日常的に受け入れている。春休みなどの旅行シーズンの便や最終便はオーバーブッキングされている可能性が高い。その場合は航空会社が予約取り消しの志願者を募ったり、乗客を他の便に振り替えたりする。
2. 自分が持つ権利を知る
米運輸省は航空会社に対し、予約の取り消しが起きた場合は、たとえそれが強制されたものであっても、乗客に補償金を支払うよう義務付けている。航空会社に支払いを強く求めよう。ただし、遅延が1時間以内で、他の便に振り替えられた場合には支払いを受けることはできない。この規則は悪天候や安全上の理由による遅延には適用されない。また規定は国によって異なる。
いずれにせよ、搭乗口への到着時刻には絶対に遅れないこと。航空会社はこれを理由に支払いを拒むかもしれない。私が知るある4人家族は、レストランでゆっくりしすぎて搭乗15分前までに搭乗口にいなかったために予約をキャンセルされ、その分の席をキャンセル待ちの人に割り当てられてしまった。この場合はギフトカードももらえないし、旅行もできなくなるだろう。
3. 事前調査は入念に
自分の便にまだ座席の余裕がある場合は、おそらく定員超過状態にはならない。フライトが満席、またはほぼ満席の場合には、航空会社が予約取り消しに応じる乗客を募る可能性が高まる。