働き方革命最前線 ─ポストAI時代のワークスタイル

(Thomas Barwick/by Getty Images)

仕事で退屈せず、どこまでも成長していく人のほとんどは、側からみれば「何がそんなに楽しいの」と聞きたくなるくらい、いつも夢中だったり、幸せそうだったりするものです。

そしてそういう人は、たとえ与えられた仕事でも、すぐに覚えられそうな単純作業でも、その中に自分なりの意義や美学を見出していくことに非常に長けています。

自分の仕事を自ら設計し、仕事に対する意識や気持ちを変えていくことを「ジョブクラフティング」といいます。それには、以下の3つの方法があるとされており、前回の記事では「3. 仕事の内容に手を加えてみる」についてご紹介しました。

1. 社会的交流の質や量(範囲)を見直す
2. 仕事の意義を拡げる(目的を大きな範囲から見直す)
3. 仕事の内容に手を加えてみる

この記事では、そのほかの2つのポイントについて、具体的にご説明します。

1. 社会的交流の質や量(範囲)を見直す

そもそも人は、本能的に他人と結びつきたいと願うものです。その習性を利用して、仕事を通じた交流にやりがいを見出す方法があります。

例えば、かつての僕の後輩は、事務職の傍ら、自社商品のユーザーに消費者インタビューをしてレポートを作成し、みんなに渡してくれることがありました。もちろん、そのデータが必ずしも必要というわけではないのですが、僕は彼女がたまに渡してくれるレポートがだんだん楽しみになり、時々はアドバイスをすることもありました。

彼女はルーティン作業に退屈しないよう、このようなボランティアをしながら、いつもなら関わることのない部署の人や、チームとの交流を楽しむことで、仕事の手応えを感じていたのです。実際、彼女は社内でも顔の広い女性でした。

2. 仕事の意義を拡げる(目的を大きな範囲から見直す)

これは、仕事をする上で特に大切な意識設定です。例えばスーパーの駐車場にいる誘導スタッフでも、時々、高級ホテルのベルマンのように美しい所作の人がいます。常に姿勢よく立っていて、仕草がオーバーではなく上品で、絵になる。きちんと挨拶もしてくれるから、いつもいろんなお客さんに話しかけられています。

同じ誘導スタッフでも、自分の仕事の意義を「ただ誘導している」とするか、より広い視野から捉え直し、「スムーズに案内することで、忙しい人たちに少しでもゆとりを感じてもらう」「それによってたくさんの家族に少しの笑顔を提供できる」と思うかで、全く違う手応えが得られるでしょう。

文=尾原和啓

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