「職場環境の脈」を測る
社員はのびのびと働いているか、それとも懸念点がありそうか? その懸念は、生産性を落とす動機になり得るか? さらにはそれが悪い影響となり、事業全体に脅威をもたらし得るか?
悪意はしばしば、反復的パターンを形成する。それを抑えるためには、トラッキングの仕組みを作るだけでいい。時々「職場の脈」を測っておくことは、きわめて重要だ。現場の空気を知っておくと、先々のプランを立てる上でも役に立つ。
ザッポスが採用している経営概念「ホラクラシー」
ラスベガスに拠点を置く小売会社ザッポスは、「ホラクラシー」と言う概念を企業風土の中心に据えている。ピラミッド型の「ヒエラルキー組織」とは逆で、上司や管理者が存在しない。全員が意思決定権を持ち、自己統治に基づいて機能するという形態だ。だが、この組織形態も、「暗黙のルール」がない代わりに明確なガバナンスがあり、決して自由なだけではないようだが、組織に開かれたコミュニケーションと透明性を実現するためには、有効なアイディアなのかもしれない。
一握りの人間による悪意ある行動のために、組織全体の生産性が失われることがある。そんな時は、厳しい決断が必要になるだろう。上層部に働きかけ、深く広い関係を構築できるよう尽力するべきだ。
コミュニケーションを促進できるのが、真のリーダーだ。「いじめ」を排除し、企業のビジョンに信念を持ち、下心なしに、進んで高みを目指すチームビルディングを目指そう。
ラジーヴ・シュロフ◎変革コーチ兼コンサルタント。意欲あるリーダーに、企業の方向性を定めるための「目的ある対話」の方法を助言するコンサルティング・ファーム「Cupela」創立者