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ライブ配信プラットフォーム「Douyu」には、テンセントが「Huya」に続いて資本参加。写真:Visual China

4月22日夕方、中国のeスポーツ動画ストリーミングサイト「斗魚(Douyu)」は、新規株式公開(IPO)申請書をアメリカ証券取引委員会に提出した。「DOYU」の略称でニューヨーク証券取引所への上場を計画しており、資金調達規模は5億ドルを見込んでいる。

Douyuは「中国版Twitch」のゲームストリーミングプラットフォームで、2018年5月に同じくNYで上場したゲーム実況サイト「虎牙(Huya)」に続き、「テンセント」が資本参加している。テンセントは2016年時点で時価22兆円、売上高は「任天堂」の3倍という中国の巨大プラットフォーマーだ。

目論見書によれば、Douyuの2018年の総収入は36億5400万元(約577億6790万円)。前年比90%以上の増加だが、損失額も増えている。2018年の純損失は8億7600万元(約137億5200万円)で、43%の増加だ。2018年12月31日現在、負債総額は前年同期の2倍以上になっている。


今年に入って、ライブ配信市場の伸びは停滞している。写真:Visual China

会社発表のデータによると、Douyuのアクティブユーザーの総数は過去2年間で着実に増加している。2018年の第4四半期には1億5400万人に達し、前年同期比15%増となった。プラットフォームの課金ユーザー数も増加傾向にある。2018年末時点での課金ユーザー数は合計420万人、2017年末の360万人からおよそ17%の伸びとなった。

近年の中国におけるゲームライブ配信市場の拡大は、リスクと利益の両方の可能性をはらんでいる。「中国初のゲームライブ配信プラットフォーム」として知られるかつての「虎牙直播(Tiger Tooth Live)」は、昨年アメリカでIPOを実施。株価は右肩上がりで、最高値は発行価格から300パーセント以上跳ね上がった。一方で、そのあとに続いた「熊猫直播(Panda Live)」は資金不足で配信事業を停止した。どちらも過去のこととはいえ、わずか2年の間に起きたできごとである。

Douyuは目論見書に、「当社は中国のゲームストリーミングメディア産業の急先鋒である」と書いている。

株式公開への自信に満ちたコメントではあるが、公開までの道のりが平坦だったかどうかわからない。明らかにされている情報によれば、Tiger Tooth Liveの株価は株式公開後わずか1カ月で横ばいになった。利益が右肩上がりとはいえ、投資家はeスポーツやゲームライブ配信業界の将来性に対して、「様子見」の態度をいまだ崩していないようだ。

2016年は「中国のゲームライブ配信元年」と言われた。ライブ配信プラットフォームが生まれ、ゲーム配信が急速に成長し、配信メディアの数も急増し、ライブ配信はトレンドとなった。しかし今年になって、市場の成長は頭打ちになっている。テンセントは投資に積極的ではあるが、DouyuがTiger Tooth Liveに続いて利益をあげ、業績を伸ばし続けられるかどうか、その真価はこれから市場によって判断されることになる。

翻訳=笹山裕子/トランネット 編集=石井節子

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