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La redazione di Forbes.

Courtesy Chivas Venture

「スコッチのプリンス」とも称される「シーバス・リーガル」はおそらく日本でもっともよく知られ、飲まれているスコッチウイスキーの1つだ。今では一般的になった「12年熟成」を世界で初めて行ったのが、シーバスのメーカーという。

そういえば村上春樹の14作目の小説『騎士団長殺し』で、「私」の友人である雨田政彦が買ってきた「鯛のおろしたての刺身」をアテに2人が一緒に飲むウイスキーがシーバス・リーガルだし、最近は広告に脚本家の宮藤官九郎を起用するなど、日本向けマーケティングにも力が入っている。

だが、そんなおなじみのブレンデッドスコッチウイスキーのブランドが、世界の起業家たちを支援する活動をしていることを知っている人は多くないかもしれない。

シーバス・リーガルのメーカー、英国のシーバス・ブラザーズ社が運営する、スタートアップのための国際的コンペティション「シーバスベンチャー」に関する記事の翻訳許諾を「フォーブス・イタリア」から得た。ここに全文転載する。

乾杯
Shutterstock

スタートアップのための国際的コンペティション

「シーバスベンチャー」は、世界中でもっとも飲まれているスコッチ・ウイスキーのブランドの1つ、シーバス・リーガルの製造者、英国のシーバス・ブラザーズ社が、「社会にポジティブな影響を与える事業を見い出す」ことを目的に運営するコンペティションだ。

揺るぎなきビジョンのもと、サスティナブルで卓越したビジネスを実践する新しい企業や実業家を表彰する、権威ある国際的コンペティションである。2014年の創設以来、申請した社会起業家は8000人以上。毎年総額100万ドルを助成している。

企業を応援することに加え、他者の生活にポジティブで現実的な変化をもたらすことを目的としたスタートアップに注目する、新しい世代のためのグローバルなプロジェクトでもある。社会実業家や、世の中をよりよくしようとする人材を後押しし、「夢を実現させて自らの可能性を高めるために」、各受賞者に基金が分配される。分配金額は審査員の裁量による。

今年も行われた「シーバスベンチャー」で、参加者は3分間というわずかな持ち時間を駆使し、自分のスタートアップについて巧みな英語でプレゼンしてすばらしいコンペティションを繰り広げた。

結果、4組のファイナリストの中から「シーバスベンチャー2019」のイタリア代表に選ばれたのは、スタートアップ企業「ヴェジェア」社だ。

「義手」や「フードロスを抑えるアプリ」をおさえて

イタリア、ロヴェレートをベースとするヴェジェア社には、入賞者に100万ドルの基金が分配される世界大会への参加資格が与えられる。同社のR&Dマネージャー、マルコ・ベルナルディは、他3組のファイナリストを押さえて世界大会への参加を勝ちとった。

ファイナリストに残った3組はそれぞれ、「みつばちの巣箱をスマートシティ(IoTの先端技術を用いて、基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理・運営し、環境に配慮しながら、人々の生活の質を高め、継続的な経済発展を目的とした新しい都市)に変える」プロジェクトを発表した「3bee」社、使用者1人ひとりの要望に、ハイレベルでカスタマイズ対応できる「義手」を適正価格で市場に問うた「BionIT Labs」社、そして、フードロスも出費も抑える消費行動のためのアプリケーションを発表した「Mifoody.it」社である。

イタリア代表に選ばれたヴェジェア社は、アクセレーター・プログラムを受けるためロンドンに向かい、5月にはアムステルダムで行われる「ネクスト・ウェブ・カンファレンス」の期間中、世界から集まる20組の社会実業家が競う世界大会に参加することになる。

イタリアン・ジャーナリスト・エージェンシー(AGI)の最近の調査によると、「シーバスベンチャー」が応援するような社会貢献も視野に入れた働き方をしているイタリアのイノベーターたちは、2018年度、5億6千万ユーロ(約705億5500万円)という投資金額を集めたという。これは、その前年2017年の約5倍である。

文=Alessia Bellan 翻訳=大村紘代 編集=石井節子 写真=Forbes Italia提供

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