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SUBARU STI30周年イベント

日本におけるスバルのブランドのイメージは、一般的には「独自の技術」「タフな走り」「精密な造り」といったものが多いだろうか。しかし北米では、「洗練」「クール」、そして「モダンなSUVブランド」というイメージが先行している。

同社が北米のビジネスで成功を収めたのは、高度なメカニズムに加え、近年の世界的なSUVブームに先駆けて、抜群のオフロード性能をもつ現代的SUVを複数ラインナップしていたことが要因である。

スバルのグローバルにおける総売上高は上り調子だが、その内訳をみると、北米市場の伸びがそのまま販売増につながっていることがわかる。今年2月には、北米での成功を象徴するかのように、アメリカの消費者向け製品メディア『コンシューマーリポート』の記事“Which Car Brands Make the Best Vehicles?”でスバルがナンバーワンに選ばれている(他の日本勢は、北米で強いレクサスが5位、マツダが6位、トヨタが9位)。

なお、このコンシューマーレポートは、非営利の消費者組織が1936年から発行している月刊誌であり、雑誌は400万部、ウェブは有料ながら300万人の登録者数。紙面に広告を一切掲載しないスタイルが、読者にとっての内容の信頼性を担保している。評価の対象は消費財。幅広い製品やサービスを取り上げており、自動車もそのひとつ。アメリカの消費者にとって、製品購入を判断する上で絶大な影響力を持つといわれている。

こと自動車のテストにおいては、企業の広報車ではなくディーラーで購入したクルマを使用。コネチカット州の田園地帯にある327エーカーの広大な敷地に独自の試験場を持ち、ときには消費者の実情に即して自動車を評価するために公道や荒れた路面での走行も行う。

その項目は、加速性能や高度安全システム、ブレーキング、乗り心地、緊急時のハンドリング、燃費、インテリアのクオリティ、ヘッドライトの性能や静粛性、ラゲッジルームの使い勝手など多岐にわたる。このすべての総合点においてナンバーワンが選ばれるという意味でも、今回スバルが選ばれたことの価値は高い。

同メディアのこの企画においてスバルがトップに立ったのは今回が初めてで、前回の6位からジャンプアップしている。特に信頼性やオーナー満足度といった項目で高く評価されており、ここでもSUV人気が牽引する形となった。同リポートの車種別ランキングを見ても、フォレスターとアセント(北米専売車)が上位を獲得している。

一方、ラリーで磨かれたスポーティな“走りのブランド”として多くのファンを獲得してきた日本では、3月10日、スバルのスポーツブランド、STIによる30周年記念イベント『STI MOTORSPORT DAY』が開催され、3000人を超えるファンが駆けつけた。これはかつて参戦したWRC(ワールド・ラリー・チャンピオンシップ)での活躍の影響が大きい。同イベント会場の駐車場も、これほど青の比率が高い駐車場は日本にないと思えるくらいブルーの車両が多かった(ブルーはSUBARU WRCのイメージカラー)。

STI

もちろん、近年は「ぶつからないクルマ」こと、衝突被害軽減ブレーキなどの高度な安全技術も多くのユーザーから共感を得ている。つまりスバルの人気の源は、最新技術を含めた様々な価値観を受け入れる懐の深さ、挑戦の姿勢にあるともいえよう。

文=Nobuya Ando

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