自然食からかけ離れた「超加工食品」と呼ばれる食品は、私たちの健康と寿命に対し現時点で最悪の食べ物かもしれない。米医学誌JAMAインターナル・メディシンに掲載された新たな調査によると、こうした高度に加工された食品を口にする人の間では、長年にわたり複数の原因で死亡するリスクが著しく高まることが示された。
研究チームは、4万5000人近くのフランス人のデータを分析。参加者は、調査開始時に57歳ほどで、追跡期間は平均7年以上だ。参加者は日々よく口にする食べ物や飲み物に加え、運動や社会人口学的要素、生活様式、体重や身長、その他の体測値などの情報をアンケートに記録した。
研究者らは、NOVA食品分類システムで「超加工食品」と指定される食品群に特に関心を寄せた。著者らはこうした食品を「技術か美容、あるいはその両方を目的として使用される添加物を含みがちな原材料を複数使い、工業的に生産したもの。超加工食品はほとんどの場合、スナックやデザート、インスタント食品や温めるだけの食品として消費されている」と説明した。
チームは、対象者の超加工食品消費量をさまざまな要因による死亡リスクと相互に関連させた。その結果、超加工食品の摂取量が10%増えるごとに、全ての要因による死亡リスクが14%増加した。
研究者らは同論文で「この前向き研究は私たちの知る限り、フランスの大規模な集団ベースのコホート研究の中で、超加工食品の消費と死亡リスクの関連性を初めて調査したものだ」と述べている。
これはさほど驚きではない。このチームは昨年、超加工食品が乳がんやがん全般のリスク増加に関係していると報告していた。またその他の研究からは、西洋式の食事が健康にもたらす影響が明確に示されている。砂糖や加工食品の多い食事は特に健康に悪く、代謝や脳の健康、死亡率に影響を及ぼしていた。