アルコールについて覚えておきたい6つのこと

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私たちは退社後のハッピーアワーにはビールを飲み、結婚式や記念日をシャンパンで祝い、ロマンチックなディナーではワインを楽しむ。大半の人たちは、責任ある態度を保ちながら、お酒を楽しんでいる。

飲酒は私たちの文化の一部をなすものだ。だが、アルコールは薬物でもある。危険な飲み方は身体的、医学的、感情的、そして社会的に、有害な結果をもたらす。アルコールについては、次の6つのことを改めて知っておく必要がある。

1. オピオイド鎮痛剤より危険

米国では毎日のように、オピオイド系鎮痛剤の依存症がまん延していることが報じられている。ヘロインなどを含むオピオイド系の薬物は、短期間で人の命を奪う可能性がある。だが、より多くの人の死因になっているのは、アルコールだ。

米疾病対策センター(CDC)によると、2006~10年には年間およそ8万8000人が、アルコールの摂取が原因で死亡している。2010年にオピオイドが原因で亡くなった人は、約1万7000人だ(合成オピオイドのフェンタニルの使用者が増加したことにより、急増している)。また、世界全体では10秒に1人が、アルコールが原因で死亡している。

2. 経済に多大な損失

米国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)は2010年、アルコールの乱用によって米国が被る経済損失は、年間およそ2490億ドル(約28兆1960億円)に上ると報告している。損失額の75%は、ビンジ・ドリンキング(暴飲)に関連しているという。

3. 高校生の飲酒問題

危険を伴う青少年の行動についてCDCが行っている調査では、飲酒したことがある高校生の大半(57.8%)が、ビンジ・ドリンキングをしていることが分かっている。未成年者の飲酒が米国にもたらす経済損失は、2010年には約243億ドルに上った。

ただ、高校生の飲酒については好ましい変化もみられている。飲酒率を1991年と2015年で比較すると、50.8%から32.8%に大きく低下している。
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編集=木内涼子

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