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I write about practicing mindful leadership and corporate wellness.

marvent/ Shutterstock.com

米雇用情報サイトのモンスター(Monster)は先日、米国の「全国上司の日」に合わせて調査を実施した。その結果、従業員の70%以上が上司との関係をネガティブに捉えていることが分かった。同調査は科学的とは言い難いものの、上司には職場での体験を良いものにも悪いものにもできる力があることを、タイミング良く私たちに思い出させてくれた。

私はエグゼクティブ健康コーチとして、最高経営責任者(CEO)や、CEOに直接報告する役員たちを指導している。この関係を両者の視点から見ているため、CEOになることの難しさや、悪質な上司を持つ難しさを理解している。私は、CEOの劣悪な振る舞いは不安から生じていると考えている。国際コンサルティング企業エゴンゼンダーが11カ国の402人のCEOを対象に実施した調査によると、自分にはCEOになる準備ができていると感じていたのは、たった32%だった。

しかし、不安をナルシシズムや独裁的な指導手法で過剰に埋め合わせても解決策にはならない。先ほどのモンスターの調査で多くの不満が寄せられたのは、上司が権力志向であることとマイクロマネジメントの傾向だ。これは、私が顧客から常に耳にする話と一致している。不安定なCEOは、聡明で自律的な思考者や実行者におびえ、不適切な人材を昇進させてしまう一方、最良な人材を疎外してしまう。その結果、全社の健全性を脅かす劣悪な環境が生まれるのだ。

高い離職率による大きな代償

最良の人材を疎外してしまえば、競合企業に取られてしまうリスクが生じる。劣悪なリーダーシップの悪影響はこれだけではない。チームのコミットメントと忠誠心は、従業員が実際に退職する前に消えてしまうからだ。これによりCEOの部下のそのまた部下へと、エンゲージメントと生産性低下が広がってしまう。

離職率が高いとうわさになれば、企業は優秀な人材を引きつけ、保持できないようになる。劣悪な上司を持つ最大の代償は、ここにある。スキャンダルや製品のリコールがブランドの評判を傷つけると、その回復に何年もかかることがあるように、企業の良い職場(あるいは悪い職場)としての評判は価値をつけることができない貴重な資産だ。

CEOから自負心を取り除く

私の顧客の中には、自分の会社のCEOはChief Executive Officer(最高経営責任者)ではなく、Chief Egotistical Officer(最高自己中心的責任者)だと冗談を言う人もいる。こうした企業では、CEOが常に正しくありたいという強い願望を持っていて、自分が賢く見えるように他者を攻撃する傾向がある。こうしたリーダーは、株主に向けて話すときや公式な場で「私たち」ではなく「私」という主語で文を始めることが多い。

翻訳・編集=出田静

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