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I write about economic and social trends in China. @johannylander

(Photo by David Ryder/Getty Images)

米国のセブンイレブンは、大きな問題を抱えている。それは、最低賃金が引き上げられ、労働市場が引き締まる中で、いかに安価な労働力を確保するかということだ。

一方、アマゾン・ドット・コムはこの問題を解決、あるいは少なくとも軽減するための方法を見出した。レジ係を必要としない、新たなタイプのコンビニを開業することだ。

そうした店舗を実現させたアマゾンは、いまやセブンイレブンにとっては恐るべき競争相手だ。新しいコンビニ「アマゾン・ゴー」にはレジがなく、レジ係もいない。これらはいずれも、入店客とその買い物を監視し、間違いなく適切なアカウントに課金することが可能なテクノロジーに置き換えられている。

新店舗のコンセプトの背景にあるのは主に、コンビニによくある長い行列をなくし、買い物の体験をよりスピーディーなものにしようという戦略だ。だが、人件費の削減もまた、大きな要素だろう。アマゾンの利益率は低い。従業員を1人、または2人削減するだけでも、利益を出すか出さないかの違いを生む可能性がある。

一方、レジ係をテクノロジーに置き換える小売業者はアマゾンだけではない。マクドナルドは無人注文パネルを採用。小売大手のターゲットやベーカリーカフェ・チェーンのパネラブレッドもまた、最低賃金で雇用している労働者に代わるテクノロジーを導入している。

アマゾン・ゴーの競争優位性

アマゾン・ゴーはその他のいくつかの側面においても、同業他社にとって手ごわい競争相手になるだろう。その一つが、「スピード」の面だ。顧客はレジでの支払いのために列に並ぶことなく、店内に入り、そして出てくることができる。

もう一つは、人材の採用から監督・管理にかかる「コスト」の面だ。最低賃金は上昇し、各州の規則により、安価な労働力の雇用と維持は困難になっている。

さらに、アマゾン傘下の自然食品スーパーチェーン、ホールフーズが大きな相乗効果をもたらすという側面もある。アマゾン・ゴーでは、ホールフーズが調理した惣菜などを販売することができる。

そのほか、アマゾン・ゴーには特に若い世代にとって魅力的なクールなテクノロジーと、それに関連した興奮や刺激がある。米食品輸入会社オプティマ・フーズの最高経営責任者(CEO)は、ホールフーズの健康的な食品は、若者たちの間で人気が高いと指摘。次のように話している。

「ハイテクを駆使したコンビニで(ホールフーズの商品を)販売すれば、それらは若者たちにとってより入手しやすいものになるだろう。アマゾン・ゴーは大成功を収めると考えられる」

アマゾン・ゴーは今後、アマゾンの株価をさらに引き上げることになるだろう。

編集=木内涼子

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