発見したのは宝石や鉱石の商人であるリック・リンタマキ(Eric Rintamaki)で、ミシガン州のアッパー半島で、ブラックライトを持って岩石を探していた時に見つけた。スペリオル湖には光を放つ石がたくさんあり、ブラックライトを使うことで発見しやすくなるという。
ユーパーライトという名前は、「Yooper」というアッパー半島に住む人たちのニックネームからとった。
ミシガン工科大学とサスカチュワン大学が調査を行った結果、ユーパーライトには「蛍光性方ソーダ石含有閃長岩クラスト(syenite clast containing fluorescent sodalite)」という科学的な名前が与えられた。この石はゴツゴツとした火成岩のかけらから出来ており、成分は花崗岩に似ている。だが、ユーパーライトの最大の特徴は蛍光性方ソーダ石が含まれていることだ。
方ソーダ石(sodalite)は長波長の紫外線を浴びせると光り、ユーパーライトにはそれによる黄色っぽいオレンジの線がある。ミシガン工科大学で行われた走査型電子顕微鏡(SEM)検査の結果、蛍光性の鉱物は方ソーダ石だということが分かった。閃長岩はミシガン州ではよくある岩石だが、方ソーダ石が見つかったことを示す文献はこれまでない。
ユーパーライトはミシガン州にもともとあったものではなく、カナダのオンタリオ州にあるアルカリ貫入岩「Coldwell Alkaline Complex」から、大陸の氷河作用によって運ばれてきたものと研究チームは見ている。
方ソーダ石は1811年にグリーンランドで初めて見つかったが、1891年にオンタリオ州でも見つかって広く知られるようになった。色は深い青で天藍石やラピスラズリに似ている。
ユーパーライトを発見して以来、リンタマキはUVライトのデバイスをアップグレードし、ユーパーライトをイーベイで販売しているほか、「Yooperlites」というサイト(https://www.yooperlites.com/)を通じ、ユーパーライトを見つけるためのツアーの参加者を募集している。
リンタマキはユーパーライトをはじめとする素晴らしい岩石や鉱物を探しに、世界の人々が訪れてくれることを願っている。