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テクノロジー

2018.09.22 10:00

謎の石「ユーパーライト」発見の米男性、探索ツアーも開催へ

ユーパーライト(photo courtesy of Eric Rintamaki)

米ミシガン州に住む男性が光を放つ岩石をスペリオル湖の湖畔で発見した。怪しく光るその石は「ユーパーライト(Yooperlite)」と名づけられた。石の一部は溶岩と見られている。

発見したのは宝石や鉱石の商人であるリック・リンタマキ(Eric Rintamaki)で、ミシガン州のアッパー半島で、ブラックライトを持って岩石を探していた時に見つけた。スペリオル湖には光を放つ石がたくさんあり、ブラックライトを使うことで発見しやすくなるという。



ユーパーライトという名前は、「Yooper」というアッパー半島に住む人たちのニックネームからとった。

ミシガン工科大学とサスカチュワン大学が調査を行った結果、ユーパーライトには「蛍光性方ソーダ石含有閃長岩クラスト(syenite clast containing fluorescent sodalite)」という科学的な名前が与えられた。この石はゴツゴツとした火成岩のかけらから出来ており、成分は花崗岩に似ている。だが、ユーパーライトの最大の特徴は蛍光性方ソーダ石が含まれていることだ。

方ソーダ石(sodalite)は長波長の紫外線を浴びせると光り、ユーパーライトにはそれによる黄色っぽいオレンジの線がある。ミシガン工科大学で行われた走査型電子顕微鏡(SEM)検査の結果、蛍光性の鉱物は方ソーダ石だということが分かった。閃長岩はミシガン州ではよくある岩石だが、方ソーダ石が見つかったことを示す文献はこれまでない。

ユーパーライトはミシガン州にもともとあったものではなく、カナダのオンタリオ州にあるアルカリ貫入岩「Coldwell Alkaline Complex」から、大陸の氷河作用によって運ばれてきたものと研究チームは見ている。

方ソーダ石は1811年にグリーンランドで初めて見つかったが、1891年にオンタリオ州でも見つかって広く知られるようになった。色は深い青で天藍石やラピスラズリに似ている。

ユーパーライトを発見して以来、リンタマキはUVライトのデバイスをアップグレードし、ユーパーライトをイーベイで販売しているほか、「Yooperlites」というサイト(https://www.yooperlites.com/)を通じ、ユーパーライトを見つけるためのツアーの参加者を募集している。

リンタマキはユーパーライトをはじめとする素晴らしい岩石や鉱物を探しに、世界の人々が訪れてくれることを願っている。

編集=上田裕資

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