IT企業で最も多い原因は、腰痛や肩こりといった身体的な痛みや違和感。次いで、睡眠に関する悩みやストレスにより集中力が低下しているという人が多いようです。その他、眼精疲労や二日酔い、慢性的な頭痛、歯の痛みなどもよく聞きます。
現在DeNAが取り組んでいる健康経営では、ミッションのひとつとして、上記のような「軽度の健康リスクを原因とする生産性の低下による経済的損失をゼロに近づける」を掲げており、どうすれば健康課題を解消できるのかを常々考えています。
そこで逆に「健康課題がほとんどないのはどういう人なのか」をリサーチし、対象となるライフスタイルを分析してみるのが有効と考え、まずはサンプルのひとつとして私自身の生活を洗い出してみることにしました。30数年生きていますが、たまに風邪をひく以外、心身に関する悩みを持ったことはないためです。
振り返ったのは、食事、運動、メンタル、睡眠の4項目。今回はまず、食事に関して紹介します。
お金よりも気をかけること
私の朝食はサラダと味噌汁がメイン。昼食や夕食ではラーメンや油っこい食事をすることもしばしばです。健康経営を担当していますが、有機野菜や高級大豆による熟成味噌などいわゆる“意識が高い”食材を普段から使っているわけではなく、精進料理のようなものばかりを食べているわけでもありません。ちなみに自炊スキルも低いため、休日も外食が多いです。
このように、おおまかには一般的な働く20代、30代とかわらない食生活です。しかしこれを機に細かく振り返っていみると、食べるものを選ぶとき、食べるときに心がけていることがいくつかあったので、ここにまとめてみようと思います。
積極的にすること、しないこと
添加物を多量に使っていそうな総菜やコンビニ弁当は選びません。また、ファストフードも食べません。好きだからというのもありますが、メニューに納豆や漬物など“発酵食品”があれば自然と手が伸びます。過去に経験はありますが、今はビーガンではなく、肉や魚も食べます。お菓子は、トランス脂肪酸(マーガリンやショートニングなど)が使われていたら食べません。
飲み物は基本的に水です。乳酸菌などの成分を摂取する印象をのぞき、化学的な糖分が入っているドリンクは摂取しません。コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインは気にしません。
実際に食べる時には、食卓に野菜があれば最初に口にします。また、時間があるときは20回以上噛むなど、簡単にできることは極力取り入れています。