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I cover geology, earth science, and natural disasters.

Olga Pyrozhenko / Shutterstock.com

プラスチックごみの問題が大きく報じられる一方で、タバコの吸い殻が、海に大きなダメージを与えていることはあまり知られていない。

環境保護団体「Cigarette Butt Pollution Project」の発表では、年間に消費されるタバコの本数は5.5兆本にも及び、その90%がプラスチックから生成されたフィルターつきのものだという。タバコのフィルターは人工的な繊維で出来ているため、自然分解するには数十年の年月が必要だ。「NBCニュース」の報道によると、吸い殻の3分の2は道端に捨てられ、その多くが海やビーチに向かうという。

フィルターつきのタバコが生まれたのは20世紀の中頃のことで、企業はフィルターがタバコの害を減らすとしてマーケティングを行なった。しかし、実際にはフィルターに健康被害を減らす効果はない。

そんな中、タバコ企業らはフィルターつきのタバコの販売をやめるべきだとの意見も広まっている。これにより、膨大な数のフィルターが海に流れ込むことを防止できる。

環境保護団体の「オーシャンコンサーバシー」は1986年から毎年、世界最大規模のビーチの清掃活動を行なっている。これまでビーチから拾い上げられたゴミのうち、最大の件数となっているのがタバコの吸い殻で、240万本に達している。これに比べ、プラスチックボトルは160万本、プラスチックごみ袋は80万枚となっている。

タバコの吸い殻は、プラスチックごみの削減を考える上で重大な問題だ。しかし、ここで責任を問われるべきは誰なのだろう。スターバックスがプラ製ストローの全廃を決めたように、タバコメーカーにフィルター廃止を求めるのはどうだろう。あるいは、フィルターつきタバコの税金を上げるのも有効かもしれない。

または、米国のシアトルがプラ製ストローの禁止に踏み切ったように、行政に働きかける手段もあるだろう。現時点では、誰がこの問題の責任を負うべきか、どの方法が最も効果的であるかは分かっていない。

編集=上田裕資

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