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City Escapes Nature Photo / shutterstock

世界的な猛暑の影響で、北極圏で最も古く強度も強いとされる海氷が崩れ始めている。この地域は普通なら、1年を通じて氷に閉ざされているが、今年は例年より熱い風が吹き込んだことにより、2度にわたって海氷に亀裂が走った。

グリーンランドの北側の海は北半球で最も海氷がとけない場所で、地球上で最後に海氷がとけ始める場所の1つとされている。しかし、今年は前代未聞の事態が発生した。2月と8月に気温が急上昇し、海氷がとけ始めたのだ。これは1970年代の観測開始以来、初の事態だ。

気象科学者のZack Labeは「スヴァールバル諸島周辺で海氷の厚みが非常に薄くなっている」というツイートにグラフをそえて投稿した。NASAが作成した1979年以降の北極の海氷の変化を示す動画でも、前代未聞の速さで氷がとけだしていることが示された。

英紙「ガーディアン」は、北極の温暖化によって夏の気候が北米と欧州で「固定化された」と報じている。この記事の元となったのは、北極の気温が上がることによってジェット気流のスピードが落ち、気候の変化を停滞させると指摘する「ネイチャー」に掲載された論文だ。これにより乾燥した夏が長く続き、熱波や干ばつ、そして森林火災が増えることになる。

北極の氷がとけると地球全体の海洋循環が滞る。熱帯地方と両極の間の熱の循環が停滞することで、これまでにない異常気象が起きるのだ。実際に、世界各地で海面の上昇が起こり、小さな嵐でも簡単に洪水が起きるようになっている。100年前ならさほどの被害をもたらさなかった規模の嵐でも、大きな被害が発生する状況になっている。

編集=上田裕資

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