言葉だけでは不十分 協力的なリーダーを示す身ぶりとは

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偽りのないほほ笑みは、自身の幸福感を上げるだけでなく、親しみやすく協力的で、信頼できる人物としての印象を周囲の人に与えてくれる。真のほほ笑みはゆっくりと広がり、目の端にしわが寄り、顔がパッと明るくなってゆっくり消える。一方で社交辞令的な偽りのほほ笑みは、一瞬で現れ、目元に変化がない。

人々が協働できるかどうかは、参加者が意見を述べ、アイデアや見識を共有する意思を持っているかどうかにかかっている。調査によると、3回うなずく動作を定期的に繰り返せば、自分が参加している印象を強められる。

また、頭を傾ける動作は、関心や好奇心、参加している印象を与える。相手の話に耳を傾けていることを示す一般的な仕草でもあるので、相手に多くコメントしてほしい場合には非常に効果的かもしれない。

先ほどの質問者の男性が気づいたように、相手の参加を促す強力な身ぶりの一つはアイコンタクトだ。相手はあなたに見られている限り、関心・興味を持たれていると感じるからだ。リーダーは、会議の雰囲気を決定する。参加者に発言してもらいたい場合は、話している人に集中し、その発言を聞いていることを相手に感じてもらうこと。

気に入っている人や関心のある人と話すとき、人は意識せず相手と同じ姿勢を取り、身ぶりをまねるようになっている。身ぶりをチームのメンバーと合わせれば、メンバーとつながり、相手と関わりを持っているという合図を送れる。

足を組まず、腕も胸の前で組んだり腰にぴったりつけたりせず、自然に体から離す。手の平を相手に見せたり、手を机や会議テーブルの上に置いたりすれば、より受容性のある人に見える。

他者への前向きな態度は、前かがみになることで示せる。互いに気に入っている人同士が会話しているときは、両者とも前かがみになっているはずだ。また研究では、前かがみになって相手の話を聞けば、相手の発言が増える傾向があることが分かっている。

相手とは真正面から向き合おう。少しでも体を脇にそらせば、興味がないというサインを送ってしまい、相手は黙ってしまう。

視覚的な障壁があれば、効果的なアイデア交換が大きく損なわれる。チームメンバーとの間に視界をさえぎるものや障壁になるものがある場合は取り去ること。ノートパソコンは閉じ、携帯電話は電源を切り、かばんは脇に置く。

パソコンや携帯電話のメッセージを常にチェックすることで自分が有能(あるいは重要)な存在に見えると思っている場合、考え直そう。マネジメントチームの一員である冒頭の男性は、次のように話した。

「私たちの部署には、スマートフォンに依存していることで有名な上級役員がいて、社内会議では特にスマホに気を取られている。彼がやっと周囲に注意を戻すと、同僚が『地球に戻ってきた』と冗談を言う。その結果、彼が会議で発言してもあまり信用されない」

翻訳・編集=出田静

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