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自分自身の育て方

Sathachak / shutterstock

個人が「こうしなさい」と言われるままにキャリアのレールに乗るのではなく、自分で自分の志向を見極めてスキルを磨く時代へ。この流れの中で、突然「好きなこと探し」が奨励される、大きな転換期に差し掛かっていることは前回の記事でお伝えした。

多くの人にとって、“初めての挑戦”となるであろう、自分の心を見つめるトレーニング。「会社が」「上司が」ではなく「私が」と自分自身を主語にして、本当は何をやりたいのか、どんな仕事を成し遂げたいのか、将来どうありたいのかという素直な気持ちを感じ取れるスキルを磨くことは、これからの時代を心地よく生きるための必須条件になるだろう。

スキルは練習次第で誰でも習得できるもの。「好きなこと探し」もその例外ではない。では、何から始めたらいいのか。

まずは、「好きだから〇〇を選ぶ」「〇〇をしたいからする」という“好き”を起点にした行動を積極的にとっていくことだ。例えば、朝起きて今日着る服を選ぶ時。「なんとなく無難な服装で……」と理由なく選ぶのではなく、「今日の気分はこの色だな」と自分の気持ちにフィットするシャツを選んでみよう。

あるいは、ランチタイムに同僚と外の店に食べに行こうという流れになった時、「どこでもいいです」と選択を放棄するのはやめて、「蕎麦かハンバーグのどちらかがいいです」と、本当に食べたいものを口にしてみよう。

この時ありがちなのは、無意識に隣にいる人の気持ちを読んで「先輩はたしかカレーが好きだったよな。だったらカレーがいいと言おうか」と"忖度"してしまうこと。これでは練習にならないから要注意。

注文で「食後のお飲み物はコーヒーですか? 紅茶ですか?」と聞かれた時も、本当は紅茶の気分なのに「他全員がホットコーヒーだから」と空気を読んで一緒に手を挙げてはいけない。臆せず慌てず、「ホットの紅茶にレモンを添えてください」と伝えることが、「好きなこと探し」の基礎トレーニングになる。

とにかく、その時の自分が食べたい、飲みたい、着たい、見たい、聴きたい、触れたいと感じるものに対して、忠実に行動を起こすように意識してみてほしい。

はじめのうちは、かなり面倒臭いと感じるだろう。周りに合わせたほうが早いし、ラクだと感じるはずだ。でも、それではいつまで経っても、自分の心を知る感度は磨けない。かつてブルース・リーは「考えるより、感じろ」と言ったが、この言葉は個人の成長についての本質を突いていると私は思っている。

構成=宮本恵理子

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