前述の通りアマゾンは、米国の一部地域で、社員が顧客を家庭訪問し、自宅のスマートホーム化を提案するコンサルティングサービスを提供している。また、多くのスマート機器の設定や使用方法に関する個別のオンラインサポートも実施している。家庭をよりエコフレンドリーかつスマートにすることにアマゾンが尽力しているのは明らかだ。
もしアマゾンが顧客の生活に価値を加えたいと考え、非常に人気が高く環境にも優しいスマートホーム環境の構築へ向け進み続けるとしたら、家を丸ごと建設するビジネスへの参入を検討することだろう。
アマゾンが、自社のスマート機器を顧客の家の壁に文字通り埋め込みたいと望んだとしても、それは自然な考えだ。他社の建てた家に自社製品を託す代わりに、すべてのプロセスを自分でコントロールすることができる。
これはアマゾンのビジネスパターンにも合致する。そのアイデアはいつも巧妙で、投資は戦略的だ。同社は常に、顧客の生活へ独創的な方法で入り込んできた。顧客のニーズを満たす家を都市部と郊外の両方に建てる会社を立ち上げ、ビジネスを拡大して利益を増大させるようなことは、アマゾンならやりかねないだろう。
食料品から「家」まで、すべてのものをアマゾンから購入する日が、近い将来やって来るのかもしれない。