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ブランドや企業が2017年、オンライン動画に費やした金額は計1350億ドル(約14兆4000億円)に上った。これは、テレビ広告費の710億ドル(約7兆5700億円)のほぼ2倍に当たり、デジタル広告費の830億ドル(約8兆8000億円)をもはるかに上回る。

この数字は、広告代理店やコマーシャルが独占する従来型ブランディングからの転換を示している。より多くの動画が制作され、エコシステムが変化するにつれて現れた副作用の一つは、動画コンテンツを社内制作する会社の増加だ。人材は豊富に存在し、技術の進化によって企業は動画制作に参入しやすくなった。

動画コンテンツを一変させたのは、携帯端末だ。ほとんどの人、特にジェネレーションX世代は、サードスクリーン(テレビ・コンピューターに次ぐ『第三の画面』である携帯端末)での動画鑑賞にいち早く適応した。また、デジタルコンテンツを作成・配布するコストは、CM制作費に比べて格段に安い。拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、360度動画、ライブ動画のような技術革新により、マーケティング担当者はメッセージを芸術的かつ効果的に伝えるさまざまな手段を持つようになったのだ。

こうした中、アップルは先日中国で発売されたiPhone X(テン)の販促用に、7分間の短編映画を作成した。「三分鐘(3分間)」と題されたこの作品は、iPhone Xで撮影された映像を使い、著名映画監督のピーター・チャン(陳可辛)が制作。息をのむ壮大な風景と、中国が先週迎えた春節(旧正月)を背景に、母と子の物語を描いている。動画は公開から1週間足らずで6800万回の閲覧回数を記録した。

同作品は、終着地まで1週間かかる中国の長距離鉄道路線で、車掌として働く母親の感動的な実話を元にしている。春節に勤務しなければならなくなった母は、幼い息子と休暇を過ごすことができない。駅に停車する3分間だけでも会えるよう、妹に息子を駅まで連れてくるよう頼むのだが、息子は母に少しでも長くとどまってもらいたいと願う気持ちを抑えられず、感動的なプラットフォームでの再会は、喜びからつらい別れへと急速に変化する。


編集=遠藤宗生

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