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Covering the world of food retailing

イケア創業者、イングバル・カンプラード(Photo by Mark Cuthbert/UK Press via Getty Images)

「レジェンド」というのは、何かにつけてよく使われる言葉だ。特に、亡くなったばかりの人について話すときには頻繁に用いられる。ただ、この言葉で表すのが本当に適切だという人は数少ない。

だが、そう呼ばれるだけの十分な資格を持つのが、先ごろ死去した「小売業界のレジェンド」、スウェーデンの家具大手イケアの創業者であるイングバル・カンプラードだ。家具の販売方法だけでなく、希少性を生み出す永続的な文化を確立し、真にグローバルな小売ブランドを築き上げた。

カンプラードがイケアを立ち上げたのは、1943年。わずか17歳のときだった。そして、大きな成功をつかんだのは1956年。同社はこの年、消費者が自分で組み立てられる家具と組み立て前の家具を薄型に梱包する「フラットパック」を発案した。

イケアのシンプルで丈夫なデザインと自分で組立てられる家具は、世界中の家庭に馴染みのあるものとなっている。世界的な家具量販店となったイケアは、数多くの国境を乗り越えてきた数少ない小売ブランドの一つだ。

現在も非公開企業のイケアは、世界各地に約400店舗を展開。顧客数はおよそ10億人、年間売上高は500億ドル(5兆4400億円)近くに上る。こうした同社の成功は、カンプラードが築いた文化と、今日まで受け継がれてきた価値観に負うところが大きい。

以下に挙げるイケアの価値観は、同社が世界的ブランドとして真に成功を収めた理由を明確に示すものだ。

1. リーダーシップは「手本」で発揮

イケアのマネージャーは自社の価値観に従って行動し、従業員の幸福を実現する環境を作り、同僚にも同様の行動を期待する。

2. 常に新しく「作り変える」

革新的なソリューションによって顧客のニーズに対応することは、家庭での日常生活にも貢献する。

3. 「連帯感と熱意」を重視

そろって対応することで、不可能にも見えた問題の解決を実現することができる。

4. 「コスト意識」を持つ

低コストなくして低価格はあり得ない。誇りを持って、少ないリソースで良い結果を残すことを目指す(カンプラードの倹約家ぶりはよく知られている)。

5. 「現実に対応する」努力をする

現実に基づいた開発、改良、意思決定のために、現実的なソリューションに忠実であり続ける。

6. 「謙虚さと意志力」を保つ

仲間の従業員や顧客、サプライヤーに対する敬意を保つ。意志力を持ち、物事を成し遂げる。

7. あえて「違うこと」をする

古いソリューションに疑問を持ち、より良いアイデアがあるなら変化することを選ぶ。

8. 「責任を負う・委ねる」

潜在力のある同僚を引き上げ、期待を超える成果を上げられるよう支援する。

9. 「飾り気のなさ」を大切にする

問題の解決やさまざまな人への対処、課題の克服においては、鷹揚でありながら単刀直入な働き掛けを行う。

10. 常に「前進」し続ける

今日行ったことを見直し、翌日に何を改善できるか考える。そうすることで、新しいアイデアやインスピレーションを得ることができる。

各国の独自性を尊重

年間何千にも上る新製品を開発しているイケアには、各国での事業における一貫性を維持するためのガイドラインがある。ただし、各国のビジネスにはそれぞれの独自性が認められている。一定の枠組みの下での自由と、起業家たる力を持つことが認められているのだ。

小売業界は真のレジェンドを失った。それでもイケアはその文化が持つ力によって、今後も持続する企業であり続けるだろう。

編集=木内涼子

 

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