それから約10年が経ち、経営不振がささやかれるTaskRabbitをスウェーデンのイケア(IKEA)が買収することになった。このニュースはRecodeが最初に報じた。買収額は明かされていない。
「この買収は完璧な相乗効果を生むことになる」とTaskRabbitの役員でShasta VenturesのパートナーでもあるTod Francisは述べた。
「現状で既にTaskRabbitの受託業務のかなりの割合を家具の組み立てが占めており、イケアの家具関連の業務や配送作業も多い。この提携は最適なシナジーを生み出せる」
イケアとTaskRabbitとの取り組みは2016年11月から始まった。イケアはまずパイロットプログラムとして、顧客がタスカーたちに家具の組み立てを依頼できるサービスの提供を始めた。
イケアグループのCEOを務めるJesper Brodinはプレスリリースで、「我が社がオンデマンドサービスやシェアリングエコノミー分野に参入することは、顧客の暮らしをより良いものにする」と述べた。
Francisによると「タスカーたちは家具の組み立てだけでなく、既に配送業務の受託も行っている」という。イケア側も、今回の提携で顧客らがTaskRabbitのサービスにアクセスしやすくなると述べている。
買収の完了後もTaskRabbitは独立企業として運営を続け、サンフランシスコの本社でのオペレーションを続行。TaskRabbitのCEOのStacey Brown-Philpotは現状のポジションのまま社員数60名の同社を率いていく。報道によると同社は3500万ドル(約40億円)以上の出資をFloodgateやShasta Ventures 、Lightspeed Venture Partnersらから受けているという。