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ロボットやIoTの専門メディア「ロボティア」代表

Dmitry Kalinovsky / Shutterstock.com

空撮に測量、農薬散布、物流など、さまざまな分野で活躍が期待されているドローンに、人工知能の力を「+α」しようという動きが盛んだ。

さる10月18日から21日かけて、長野県伊那市では「ドローン・フェス in INA Valley」という大規模なテクノロジーイベントが開催された。同イベントでは、シンポジウムやビジネスマッチング、子供向けドローン体験会などさまざまな催しが行われたが、なかでもメディアや関係者の一際強い関心を集めた目玉企画があった。ドローンを使った「鹿検知コンペティション」だ。

長野県はこれまで、鹿など害獣による被害に長らく悩まされてきた。2016年に長野県内で鳥獣によってもたらされた農作物への被害額は6億円超え。同県伊那市では、そんな社会的課題を解決するために、かねてよりテクノロジーを使った害獣対策に取り組んできた。今回行われた鹿検知コンペはその一環となる。

コンペ本番では、大会運営者が700m×200mの敷地内(本番では実際の山林地帯が使用された)のどこかに「鹿のはく製」を設置。参加する各チームは、ドローンの機体や解析ソフトウェアなどを用意し、隠された鹿のはく製を発見するまでの時間や効率を競った。伊那市が念頭に置いているのは、今後、ドローンを有効活用することで害獣の研究調査などに役立てようというものだ。“競争”という形式を取り、イノベーションやアイデアを刺激する狙いがある。伊那市長を務める白鳥孝氏は言う。

「農作物への被害ももちろんですが、問題は他にもあります。例えば、鹿が山間部の木々を食べたり、傷つけると、自然災害などの要因にもなる。それを防ぐためには、鳥獣の生態や移動経路を効率的に把握・追跡する必要がありますが、人手不足も深刻です。そこで、ドローンなどテクノロジーを使った効率的な調査方法の確立を目指し、鹿検知コンペを開催することにしました」

伊那市主催のこのコンペには、合計15チームが参加した。いずれのチームも、日本を代表するドローン専門企業、団体、研究者たちだ。参加チームは、それぞれ可視光カメラ(一般的な画像を撮影するカメラ)やサーマルカメラ(熱検知カメラ)、レーザー測量機、独自開発したソフトウェアを駆使するなど、各々のソリューションでコンペに臨んだ。なかには、地上を走るロボットと連携させる戦略を練ったり、総額約6500万円の最新ドローン&機材をお披露目するチームもあった。その様子はまるで、米国防省傘下のDARPAが過去に開催した「ロボティクス・チャレンジ」を彷彿とさせるものだ。

文=河鐘基

 

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