体系的に学ぶ重要性
例えばツアープロは、プレーをすれば、当然良いスコアであがり、ナイスショットを打ち、上手くプレーが出来ます。
しかし人にはうまく教えられないものです。
なぜかと言えば、すごく良いプレーができるのは、自分の経験のなせる技であり、なぜ上手くプレーできるのか、何が良い要因なのか?悪くなる要因は何なのか?などを把握できていないことが多いのです。仮にそれらを把握できていたとしても、それは自分個人のスイングのことであり、他人のスイングのことではなのです。
トッププロともなれば、もちろん自分のスイングのことはある程度把握していますが、他人のスイングを上手く修正する知識はほとんど持っていないのです。
これは、教えるための専門的な勉強をしていないのですから当然と言えば当然ですが。
そして、これを読まれている皆さんには信じられないかもしれませんが、一般的なゴルフインストラクターも、ゴルフスイングを体系的に、そしてレッスンという事に関してきちんと学んでいないものなのです。
なぜかと言えば、学ぶ場がないからです。
日本にもティーチングプロの資格がありますが、私の知る限りでは、日本でどのような資格を取得しても、
・スイングはどういう仕組みになっているのか?
・クラブはどういう位置にあるべきで、それがズレてしまう要因は何か?
・体や腕の位置はどうあるべきで、そのズレはなぜ発生するのか?
・スイング(クラブ、体、腕や手首、肘など体のパーツ全て)のズレのパターンや例および、その修正、矯正方法
などに関して、理論的、体系的に十分に勉強できていないことがほとんどです。
ゴルフのスイングは100人いれば100通りの動きがあると言われています。
上記したような、スイングやクラブの動きに加えてフィジカル、メンタルなどに関する基本概念を正しく理解したうえで、個人個人異なるスイングの特徴を把握し、何が根本的な問題で、どう修正すれば本質的に安定して打てるようになるのか?
そういった事例を何百例も見て、勉強しなくてはなりませんが、そういうシステムが資格を取るカリキュラムに設定されていないことがほとんどなのです。
ですからきちんと勉強をしてレッスンをしたいと考える人は、アメリカに学びに行くことを考えるのです。
次回は、最先端のレッスン事情から、「本質を見抜く」ことに関してお話ししましょう。
石田 昭啓の「私がレッドベターから学んだこと」
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