これは非常に大きな数字だ。旅客機を高層ビルに何回衝突させればこれだけの死者を出せるのかを考えれば、この規模の大きさを実感できるだろう。
米国では9・11の恐怖を二度と繰り返さないため、大量の予算を費やしている。国民の保護のために犠牲にしているのは税金だけではない。当局によるプライバシーの侵害や、空港の保安検査、公共交通機関で無作為に行われる手荷物検査——。都市部の交通拠点に武装した兵士が配備されるのも当たり前の光景となり、終わる気配のない戦争のため、選りすぐりの国民たちが戦地に送られては命を落としている。
私たちは、愛国心を持ってこうした犠牲を受け入れているし、そうあるべきだ。しかし、予防可能な医療問題によって隣人や友人である同胞の米国市民を死なせないようにと言われると、尻込みしてしまう。私たちはもっとうまくやれるはずだ。