サウンドクラウドやヴァージン・ミュージックなどにも在籍していたToigは2016年にTidal のCEOに就任し、まだ同社3人目のCEOとして話題になった。前任者は暫定CEOとして初代CEOのAndy Chenの後を継いだPeter Tonstadだった。
Tidalから短期間で3人ものCEOが辞任したことは、同社が依然として不安定な状況にあることを示している。Tidalは今年1月にソフトバンク傘下のスプリントから2億ドル(約223億円)の出資を受け、先行きに希望が見えた印象を世間に与えた。
Tidalは2014年秋に創業したが、これまでの話題の中心は業績不振やCEOの辞職など明るいものではなかった。同社によるとユーザー数はおよそ300万人だが、競合と比較すると物足りない数字ではある。スポティファイの有料ユーザー数は5000万人、アップルミュージックは2000万人だ。
しかし、Tidalは独占コンテンツを豊富に持っており、共同創業者としてビヨンセやニッキー・ミナージュ、カルヴィン・ハリス、マドンナなどが参加している点も他のストリーミングサービスとの大きな違いだ。事業の継続を危ぶむ見方もある一方で、今後もゆっくりながら成長を続けていくのかもしれない。