例えば、弟や妹をいじめていたら、隔離する代わりに何が起きたのかを聞くなど、関心を示してあげよう。本当に引き離す必要があると思えば、「部屋に行っておもちゃを片付けてきて。できたら呼びにきて」と言うなど、何か別のすべきことを与えてみるといいだろう。
4. 「ありがとう、と言いなさい」
「ジミーにごめんね、と言いなさい」「お願いします、と言いなさい」なども同様だ。社会化を目的とするこうした言葉には、効果がない。他の人たちの前で行動を強制するものだからだ。操縦であり、パワープレーだ。
こうした言い方をするよりも社会規範などについて、人と会う前に子どもと話をしておく方がいいだろう。年齢に応じて、自宅に客を迎えるときには何と言うべきだと思うかなど、子どもに考えさせてみるのも一案だ。
5. 「よくできたね」
「とてもよくやっている」「ママはあなたが誇らしいわ」なども同様に良くない言葉だ。少し言う程度なら問題はないが、最近では使われ過ぎている。
このようなことを言われていると、子どもは常に批評されているように感じる。本来備わっている何かを達成しようという意欲が削がれ、行動がゆがめられてしまう。大人になっても常に親や上司、同僚の承認を求めるようになり、幸福は自分ではどうすることもできない外的な要因によって決まると考えるようになってしまう。