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税金に関する記事を中心に執筆 モットーは「厄介な税金、知れば有益」

マーサ・ルイス(左)とブライアン・カリナン(右) Photo by Kevork Djansezian/Getty Images

「もう二度とこの町で働けないようにしてやる」はハリウッドでよく聞かれる脅し文句だが、今回はどうやら本気のようだ。

アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーのシェリル・ブーン・アイザックス会長は、今年の授賞式で起きた歴史的失態に関わったプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の会計士2人について、今後は二度と式に関わらないことを明らかにした。

先週末開かれた第89回アカデミー賞授賞式では、クライマックスである作品賞の発表の際、実際は「ムーンライト」だった受賞作品が誤って「ラ・ラ・ランド」と発表されるハプニングが発生。原因は、プレゼンターを務めた俳優ウォーレン・ベイティに渡された選考結果の封筒が間違ったものと入れ替わっていたことだった。

PwCは過去83年間にわたりオスカー選考過程における票の集計を任されており、これまで不祥事を起こしたことはなかった。

選考結果を知ることができるのは同社の関係者2人だけで、今年は会計士のブライアン・カリナンとマーサ・ルイスが選ばれた。2人は各部門での票を集計し、結果をすべて暗記した上で、封筒に入れて保管。授賞式ではプレゼンターに封筒を手渡した。

アイザックス会長は、ベイティに誤った封筒を手渡したカリナンが、舞台袖で十分な注意を怠っていたと批判している。一部メディアは、カリナンがツイッターへの投稿に気を取られていた可能性を報道。彼のアカウントには作品賞発表の直前、主演女優賞を受賞したエマ・ストーンの写真が投稿されていたが、これは後に削除されている。

アイザックス会長はその後、AP通信に対し、カリナンとルイスは来年以降の授賞式への関与を禁じられたと語った。映画芸術科学アカデミーの広報担当もまた、同アカデミーがPwCとの関係を見直しているとした会長の説明を事実と認めている。

CBSテレビのレスリー・ムーンブスCEOはインタビューでこう語っている。「2人の仕事はたった一つ、ウォーレン・ベイティに正しい封筒を渡すことだけで、このために大金を受け取っていた。私が雇っていた会計士だったら、クビにしていただろうね」

もちろん、ムーンブスの認識は若干間違っている。2人の仕事は封筒を手渡すだけではなかった。7000人近い会員が24部門で投じた票の集計は全て手作業で行われ、約1700時間分に相当する労働になる。これを1人の手でやれば43週間、つまり1年弱かかるだろう。

今回の騒動は、会計士が公の場で不祥事の責任を取らされるという珍しい出来事となった。

翻訳・編集=遠藤宗生

 

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