「我々は認知度の向上を図るために2015年10月から積極的なマーケティングを展開した。2週間前には累計4,500万ダウンロードを達成し、今では出品されたアイテムの3分の1が売れている」とOxenfordは話す。
Letgoは、スマホ版クレイグズリストとも呼べるサービスで、ユーザーは車やテレビ、宝石など、不要になったアイテムの写真を撮って、簡単に出品できる。米国のP2Pマーケットプレイス業界をリードするのは、Letgoとシアトルに本拠を置くOfferUpの2社だ。両社ともアプリを普及させるために手数料を無料にしている。先に事業を立ち上げたOfferUpは、昨年9月に2,900万ダウンロードを達成し、2016年の流通総額は140億ドル(約1兆6,000億円)を超えた。
「P2Pマーケットプレイスは巨大な市場だ。我々は市場を独占しており、事業は順調に拡大している。競合の脅威を感じたことはない」とOfferUpのCEO、Nick Huzarは昨年9月のインタビューで述べている。
一方のLetgoは、昨年5月に同業のWallapopと経営統合している。両社を合わせたアプリのダウンロード数は4,500万に達し、OfferUpを抜いて業界最大手に躍り出た。LetgoのMAUは2,000万人を超え、2017年上半期の流通総額は230億ドル(約2兆6,300億円)に達する見込みだ。OfferUpは昨年9月に12億ドル(約1,370億円)の評価額で1億1,900万ドル(約136億円)を調達している。同社はMAU数を公表していない。
総調達額は400億円を突破
Oxenfordに、同じサービスを提供するOfferUpとの共存が可能か尋ねたところ「どちらかが一定の規模に達したら、事業統合もあり得る」との答えが返ってきた。しかし、彼によると現在のところは市場が拡大しており、当面はそうした心配は不要だという。「まだユーザーの奪い合いには至っておらず、両社ともに成長を続けている」とOxenfordは話す。
Oxenfordによると、Letgoの最大の強みはマーケティング力だという。同社はこれまでテレビCMやオンライン広告に多額の投資を行い、ユーザー数を順調に増やしてきた。今回調達した資金の多くもマーケティングにつぎ込む可能性が高いという。
今回のラウンドを含め、Letgoはこれまでに総額3億7,500万ドル(約429億円)を調達している。