2. ライブ動画、その他のプロダクト
ジャック・ドーシーCEOの指揮下でツイッターはライブビデオへの注力を進めてきた。全米フットボールリーグやメジャーリーグ、全米ホッケーリーグとの契約に続き、ブルームバーグのニュース報道配信の契約も締結した。さらにアップルTV向けアプリも立ち上げた。
大統領選挙前のディベートのストリーミング配信では毎回200万〜300万人のユニークユーザーを獲得し、広告枠は売り切れになったという。アナリストや投資家らは、ここからの利益に注目する。
しかし第3四半期の決算には、これらの取り組みの成果はさほど貢献しないと見られている。ドーシーCEOはツイッターのプロダクト改善を行なっていることも強調した。決算発表にあわせ、新たな動きが発表される可能性もある。
3. 広告売上の成長率
ツイッターの収益の90%は広告だが、減少が続いている。第2四半期の広告売上は5億3,500万ドル(約599億円)。第1四半期から19%の減少となった。第3四半期に関し、BBCキャピタルのアナリストは5億3400万ドルと予測する。
RBC やAd Ageの直近の調査では広告主らのツイッターへの出稿意欲は低下しているという。理由としてはツイッターにはグーグルやフェイスブックほどの、明確なプロフィールデータが無いことが挙げられる。
ただし、米国以外での収益や動画広告での成功が利益を押し上げる可能性はある。ツイッターは8月に、ハッシュタグを埋め込んだステッカーで企業がブランド告知を行なう広告枠の提供を開始。これにはペプシらの企業が参加している。
4. ユーザーのマネタイズ
ツイッターはユーザーのマネタイズに苦戦している。第3四半期の結果もフェイスブックらを遥かに下回ると予測される。アナリストはツイッターユーザーの月間売上を1.69ドルと推定。対するフェイスブックは月間3.93ドルだ。
第2四半期にツイッターは一ユーザーあたり月間1.71ドルを生み出したが、これは第1四半期と同額だ。投資家らはツイッターにログインせずに、ツイートを閲覧する人をターゲットとした広告の売上にも注目している。ツイッターはグーグル傘下のダブルクリックと業務提携を行ない、モバイル端末の検索結果にツイートを表示させる試みも行なっている。
5. 買収の行方
現状ではツイッターの買収は宙に浮いた形だが、今回の決算発表で何らかの動きが明かされることを投資家らは期待する。アクシオムキャピタルのアナリストは、以前に買い手候補とされた企業が再浮上する可能性もあると述べる。しかし、決算発表でツイッターがこの件にふれる可能性は低い。