ツイッターは10月27日の決算発表を従来の大引け後の発表から、寄付き前の時刻に変更した。同社によると時間繰り上げの理由は、他のインターネット企業と決算発表が重なるのを避けるためだという。27日のマーケット終了後にはアマゾンやグーグルの決算発表が控えている。
しかし、この時間変更は同社が実際にリストラ発表を行なうことの兆候かもしれない。ツイッターの株価は年初から25%安となっている。第2四半期の決算発表からは6%の下落で、これはS&P 500の下落幅1.4%を大幅に上回る。
ヤフーファイナンスの投資家予測ではツイッターの第3四半期(9月30日まで)の調整後利益は、一株あたり9セント。前年同期からは1セントの上昇を見込んでいる。今期の売上は6億580万ドル(約633億円)に達し、前年同期から6.4%の増加になると予測するアナリストもいる。
7月のガイダンスでツイッターは第3四半期の売上を5億9,000万ドルから6億1,000万ドルと予測した。月間アクティブユーザー(MAU)が3億人のツイッターは、ユーザー成長率の低下に直面し、同社のプラットフォームでのいじめや嫌がらせの問題も抱えている。第2四半期の決算では、8期連続の売上減を発表し、前年比の売上増加率は過去最低となった。
今月上旬にツイッターは買収交渉に向けた動きを開始したが、候補にのぼったディズニーやセールスフォース、アルファベットらはいずれも交渉を打ち切った。10月27日、午前7時(米国東部標準時間)の決算発表に向け、投資家らが注目する5項目を下記に挙げる。
1. ユーザー成長率
ある調査では米国人の44%が毎日ツイッターのコンテンツに関する報道に接しているという。しかし、投資家らが注目するのはユーザー成長率の鈍化だ。第3四半期に関し、アクシオムキャピタルのアナリストは前年同期比2.3%増のユーザー成長を見込み、MAUは3億1,400万人になると予測する。これは第2四半期から100万人の増加だ。ただし、注目すべきは高い収益が見込める米国ユーザーの数だ。米国人ユーザー数は6四半期連続で6,500〜6,600万人の範囲に留まっている。
フェイスブックはその5倍のMAUを誇り、第2四半期には前年同期比15%増を発表した。(フェイスブック傘下のインスタグラムは5億人のMAU、フェイスブックメッセンジャーやワッツアップはそれぞれ10億人のMAU)。
7月の決算でツイッターがユーザー数伸び悩みを発表した際には、株価は10%以上の下落となった。プロダクトの改善によりエンゲージメントを高める可能性もあるが、これまでのところ改善された兆候は見られない。