9月27日発売のスプリングスティーン自伝「Born To Run」は米国のみならず英国やアイルランド、オーストラリア、スウェーデン、オーストリアでNo 1の売上だ。同時に発売されたアルバム「Chapter and Verse」もビルボード200の5位に入り、16ヶ国でトップ10圏内に入ったとマネージメント会社が発表した。
スプリングスティーンは著書の宣伝のため、各国でイベントを開催。サイン本の贈呈やファンを交えた写真撮影に応じてきた。この本の執筆には7年間を費やし、独力で書き上げたという。率直な言葉で過去の困難を語る内容に各方面から絶賛の声があがる。自伝「Born To Run」には彼がドラッグやアルコールの誘惑を断ち切り、音楽のみに心血を注いできた歴史が語られている。
ローリング・ストーン誌のインタビューで、彼は自身につきまとうロックの神様めいたイメージを払拭したかったと述べている。
「執筆にあたって、何のルールも設けないことを自分に課した。自分の音楽について書くことだけを考えた。家族の話や自分の内面をさらけだしたのも、それが俺の音楽を理解する上で必要だと思ったからだ。もちろん、全てを語ったって訳じゃないよ。秘密のままにしておいた事もたくさんある」
続編の登場も大いに期待されるこの著書で、彼は父親との確執や音楽に救いを求めた過去について包み隠さず語った。
発行元のSimon & Schuster社はスプリングスティーンに1,000万ドル(約10億円)の前払い金を支払ったとの報道もある。その額は2010年、キース・リチャーズの著書「Life」に対し支払われた額を300万ドル上回っている。