このランキングは、MBA取得を目指す195か国の25万人以上の学生たちに、入学したい上位10校を挙げてもらった結果をまとめたもの。その結果、ハーバードとスタンフォードが2015年に引き続き1位と2位につけ、ウォートンスクール(ペンシルベニア大)が2015年から2ランク上昇して3位にランクインした。
人気の高いビジネススクールは、入学者の選抜がきわめて厳しい。ハーバードの2018年度の入学者は934人で、出願者の10%。スタンフォードの場合は417人で、出願者のわずか5%となる。ウォートンスクールは851人で、合格率は13%だった。
授業料は年間6万4,000ドル〜7万4,000ドル(約654万円〜756万円)までの幅があり、年間コストは総額で10万ドル(約1,020万円)を上回る(通常MBAプログラムは2年制)。とはいえ、卒業生の1年目の平均年俸は18万ドル〜20万8,000ドル(約1,838万円〜2,124万円)にのぼる。
全ビジネススクールの卒業生の就職先として、最も多いのは依然として金融関係だが、近年ではテクノロジー部門への移行もみられる。ハーバードとスタンフォードの両方で、MBA卒業生のうちテクノロジー部門に就職する者の割合は2011年以降、およそ2倍に増加した。ウォートンスクールでは、その増加ペースはより緩やかだ。
調査会社ピッチブック(Pitchbook)によれば、これらのビジネススクールは過去10年に、それぞれ数百人ものベンチャー起業家を輩出している。その数、ハーバードからは1,069人、スタンフォードからは720人、ウォートンからは577人だ。
レディーフォーのランキングで、2015年から最も順位が変動したのはカリフォルニア大学バークレー校で、15位から10位にランクアップ。同校はUSニューズ&ワールド・リポート誌の2016年 MBAランキングでも7位に入っている。
トップ10には、1年制のMBAプログラムも二つ入っている。そのうちの一つ、5位に入ったインド商科大学院(ISB)は、1996年に元マッキンゼーのコンサルタント二人がインド・ハイデラバードに創設した学校だ。1997年には、ウォートンスクールとノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院とパートナーシップ提携。2008年には、創設から最短期間でフィナンシャル・タイムズ紙グローバルMBAランキング入りを果たしたビジネススクールとなった。
もう一校は、パリのフォンテーヌブロー近くを拠点とするインシアード(INSEAD)で、9位にランクイン。同校の1年制のMBAプログラムは1月にフィナンシャル・タイムズ紙のMBAランキングで1位を獲得。アジア勢(インシアードはシンガポールとアブダビにもキャンパスがある)で初の1位ということもあり、2016年は良い年となったと言えるだろう。