ただし、テクノロジーとロマンスの可能性を一つに組み合わせた便利な出会い系サイトには、詐欺師が紛れ込んでいる可能性がある。サイトの利用者たちには注意が必要だ。
米国の金融取引業規制機構(FINRA)によると、オンライン・デートのサービス業者の中には複数の詐欺グループがあり、いくつもの問題が発生している。詐欺の被害から身を守るためには、何をすべきなのだろうか?
まずは、身元や使用している金融機関に関する情報を提供しないこと。その他にFINRAは、対策方法として以下を挙げている。
1. 出資を呼び掛けている人物について調べる
投資機会を提供する人はFINRAに登録しており、同機構が作成している無料のウェブサイト、「BrokerCheck(ブローカーチェック)」でその氏名を確認することができる。また、米証券取引委員会(SEC)の「Investor.gov(インベスター・ドット・ガブ)」にも同様の情報が掲載されている。あなたに投資を呼び掛けているのがたとえ家族や友人、恋心を抱いている相手であっても、こうしたサイトで調べてみることだ。
2. お金を出す対象について質問をする
事実や具体的な数字を答える必要がある質問をすることで、会話からロマンスや感情を排除することができる。自分が投資しようとしている対象について確信が持てるまで、リスクやコストについて理解できるまで、いくつでも質問をすることだ。
もしあなたの「恋人」があなたの質問に対して納得できるような答えを示すことができない、あるいは示さないなら、その投資はあなたにとって、恐らく正しい行動ではない。また、必ずその投資話とは無関係な人からのセカンドオピニオンを求めることだ。
3. 詐欺の兆候を見極める
疑うべき兆候は、「すぐに利益が得られるとの約束」、「利益の保証」、「今すぐ送金してほしいとの圧力」などだ。また、投資のプロがあなたに借金を申し込んだり、自分をあなたの遺産の受取人や遺産管理人に指名してくれと頼んだりすることなどあり得ない。
友人や家族、親しく関わっている人たち、恋愛感情を持っている相手から聞いた投資話に乗りそうになることもあるかもしれない。だが、それは恋愛詐欺や特定の集団を標的とした親近感を利用する詐欺、「類縁詐欺」と呼ばれるものかもしれない。こうした話には関わらないことだ。
私たちの脳は、身近な人たちの行動には問題はないと判断してしまう。だが、それが必ずしも正しいとは限らない。特に投資についてはそうだ。正しい投資であるかどうかを決める前に、自分で調べる必要がある。