そこで音楽ストリーミングのスポティファイ(Spotify)と出会い系アプリのティンダー(Tinder)が連携し、ユーザーが双方のアカウントをリンクさせると、ティンダーのプロフィールに好きな音楽が表示されるようになった。
この新機能により、ティンダーでマッチしている(お互い気に入っている)相手がスポティファイで良く聴いている楽曲が分かるようになる。スポティファイのアカウントを持っていなくても相手が良く聴いている楽曲は再生できるため、知らない楽曲やアーティストを試しに聴いてみることもできる。ティンダーがアーティスト発掘の手段になるかもしれない。
相手に表示したくない楽曲を指定できるほか、自分を最もよく表す楽曲を1曲だけ選んで示すことも可能だ。この機能は、“何かを代表する歌”を意味する「アンセム」と呼ばれ、たった1曲でその人を理解できるという位置づけだ。同じ曲をアンセムに選んだ人同士は盛り上がるに違いない。
スポティファイはティンダーのほかにも女性重視の出会い系アプリBumbleとも提携して同じような機能を提供している。今のところスポティファイ側にティンダーの要素が反映される機能はない。例えばスポティファイでコールドプレイを良く聴くからといって、近くでデート相手を探しているコールドプレイファンが表示されるわけではないので安心してほしい。
ティンダーとスポティファイの連携は仰天するようなものではないが、出会い系アプリに音楽の要素を取り入れたのは面白い取り組みだ。音楽は多くの人々にとって重要なものであり、出会いの世界でも重視されるべきだ。
この新機能によってスポティファイにサインアップしようと思う人が増えることを同社は狙っているのかもしれない。スポティファイのユーザー数は現在少なくとも1億人、ティンダーは4,000万人強だ。良く聴く音楽がきっかけとなりカップルが誕生する確率は高いといえるかもしれない。