残り85人の男性の収入総計が42億ドルだったのに対し、女性の総計は8億9,250万ドル。この結果は、国境を越えて芸能界に根強く残る男女の賃金格差を浮き彫りにしている。
ランキング入りした数少ない女性の中で、最も多かった職業はミュージシャンだった。トップ10に入った女性は、テイラー・スウィフトとアデルという人気ポップ歌手2人のみで、税引き前の収入はそれぞれ1億7,000万ドルと8,050万ドル。さらにマドンナ、リアーナ、ビヨンセ、ジェニファー・ロペス、ブリトニー・スピアーズ、ケイティ・ペリーを加え、ランキング入りした女性歌手は計8人だった。
今年のランキングにはまた、女性実業家2人も含まれている。ともにテレビ業界で人気を得たキム・カーダシアン・ウェストとエレン・デジェネレスだ。
カーダシアンはリアリティー番組の世界からモバイルゲーム業界へと進出し、さらにオリジナルの絵文字「Kimoji」や月額制の公式アプリも展開している。一方のデジェネレスは、7,500万ドルの収入の大部分を自身が司会を務めるトーク番組から得ているものの、カーダシアンと同じくモバイルゲームやデジタルネットワークへと手を広げている。
テレビ界からはその他、弁護士の「ジュディ判事」ことジュディ・シェインドリン(4,700万ドル)や、ドラマ「モダン・ファミリー」のソフィア・ベルガラ(4,300万ドル)がランク入りした。ベルガラは一方で、自身のイメージを利用して、しばしば男女不平等な作品出演料を凌ぐ額を稼ぎ出す方法を見出している。彼女の収入の大半は、家具や家電製品、さらにはチーター柄のナース服といった商品の広告やライセンス契約から生まれている。
ランク入りした女性らが稼ぐ額は、多くの人が夢見る収入をはるかに上回るものだが、それでも男性らには遠く及ばない。境となった3,050万ドルを超える収入でランク入りを果たした映画女優は、ジェニファー・ローレンスとメリッサ・マッカーシーの2人のみだったが、男優は11人だった。