2016年の職場指数報告書は、6月7日に発表された。その中から、是非とも知っておくべき3つの問題を挙げる。
従業員は疲れ果てている
アメリカでは(世界的にも)従業員のエンゲージメントをめぐる問題があることは、既に多くの報告で示されているが、その一因はオーバーワークかもしれない。調査に回答した従業員のほぼ半数が、自分は働き過ぎだと感じていると答えた(多くの人が通常週40時間以上労働と回答)。
働き過ぎの原因トップ3は仕事量、時間的制約と上司からのプレッシャー。こうした問題があると、従業員たちは転職を考えるようになるため、回答者の半数近くが転職を考えていると答えている。問題の軽減に役立つとして従業員たちが挙げたのは、当然ながらまずは職場の柔軟性実現。その次が作業量の軽減と、組織的な休憩の奨励だ。
ワーク・ライフ・バランスではなくワーク・ライフ・インテグレーション(仕事と生活の統合)になっていることが問題だ。その問題解決において重要な職場の柔軟性向上は、もはや従業員の享受できる特典ではなく、事業戦略だ。
仕事をするための適切なツールがない
回答者の75%近くが、仕事をする上で役立つ最新のツールやテクノロジーへが利用できない回答した。テクノロジーが従業員にとって重要な職場環境の一つであることを考えると、これは大きな問題だ。
私がこれまでに見てきた多くの組織でも、従業員は自分の仕事や同僚との関係を楽しみながらも、仕事のやり方には不満や困難を感じていた。仕事をするための適切なツールがないと、従業員はやる気をなくし、憤りを感じるようになる。各組織は最新の、適切なツールを備えるために、今よりも努力するべきだ。
従業員に、組織が“これで十分”と考えるツールへのアクセスを認めるだけではなく、導入するテクノロジーを選ぶプロセスに従業員を関与させることが、解決策の一つになるだろう。