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イトナブでは小学生からJAVAを書かせる。アプリ開発の大会も開く。

起業家から、NPO、大学、老舗企業まで、住民総出の街づくり。あなたの街でも、すぐに真似できるモデルがあるかもしれない。全国23拠点を持つトーマツベンチャーサポートからの協力を得て編集部で厳選した、今、最もおもしろい地方のアイデア集。

育て、ギークな開発者! 石巻から世界を目指せ

「夢はシリコンバレーの開発者」

2年ほど前、当時中学1年生だった石巻のある男の子はそう口にした。プログラミングにのめり込んだのは、小学5年生のとき。学んでいた場所は石巻の「イトナブ」だ。

イトナブは「IT×遊ぶ×学ぶ×営む×イノベーション」の造語で、「2021年までに1,000人のIT技術者を育てること」を目標に掲げる。子供向けの授業といえば、「スクラッチ」と呼ばれるブロック遊びのようなプログラミング言語環境を使用することが多いが、イトナブでは小学生からJAVAを書かせる。アプリ開発の大会も開く。

「自分たちは、よりギークな開発者を育てたい」

代表の古山隆幸(34)は、そう話す。母校の工業高校に掛け合い、通常授業にアプリ開発の授業も組み込んだ。

なぜ、ここまでIT 教育にこだわるのか。

ルーツは石巻で過ごした古山の高校時代にある。卒業が迫ると、就職先の選択肢がいくつか提示される。「給料が良いから」「休みが多いから」。限られたなかで、条件から仕事を「選ぶ」しかない現実にモヤモヤが残った。テクノロジーに興味を持つものの、学ぶ場所もない。

震災を機にイトナブを立ち上げ、ITという軸でチャレンジしたい若者のための場をつくった。

とはいえ、イトナブは若者たちに石巻に定住してほしいとは思ってはいない。

「むしろ、どんどん放出させたい」と古山は言う。石巻でレベルの高い学びが提供できれば、みなもっとチャレンジをするべく世界に向かう。放出させ続ければ、「なぜ石巻からは若者が世界に出ているのか」と世間が目を向けるようになる。

あくまで世界を目指してほしいから、希望者は格安チケットでシリコンバレーにも連れていく。冒頭の男の子は、ハッカソンイベントに参加するべく、今月フィンランドに旅立つ予定だ。

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イトナブ@宮城県石巻市

2012年設立。一般社団法人として活動。「株式会社イトナブ」でIT関連の仕事を受け、その利益で運営する。代表の古山隆幸は、関東の大学に進み、東京で起業した後、イトナブを立ち上げた。

フォーブス ジャパン編集部 = 文

 

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