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2016.04.28 09:00

プリンスの死で高まるインフルエンザへの関心、本当の危険性は?


インフルエンザの症状が何週間も続くことはある?

インフルエンザに感染してから回復までは、およそ2週間程度。ウイルスの潜伏期間は1~4日で、症状が続くのは5日~7日くらい。だが、合併症を起こせば、治るまでの期間は長引くこともある。

プリンスは市販薬を服用していたそうだが?

亡くなる数日前に、薬局に姿を見せたと報じられている。だが、インフルエンザの治療方法として効果が確認されているのは、抗ウイルス薬の投与だけだ。

抗ウイルス薬はインフルエンザウイルスの増殖を抑制する効果を持つ。そのため、ウイルスがまだ肺の中にとどまっている感染後24~48時間以内に服用するのが効果的だ。また、抗ウイルス薬は症状が続く期間を1~2日短縮することができるほか、感染力を弱める効果もある。

通常、抗ウイルス薬のタミフルやリレンザを5日間服用すれば回復するとされているが、これらの有効性についてはまだ議論がある。一方、インフルエンザに効くとうたわれているハーブやサプリメントもあるが(エルダーベリー、ニンニク、朝鮮人参、アンドログラフィスなどやビタミン)、実際の効果を示す証拠はまだ得られていない。

ただし、周囲に人が近づくのを避け、結果として感染の可能性が減るという意味では、大量のニンニクは効果的かもしれない。

インフルエンザやそれによる死を避けるためには?

感染予防に最も有効なのは、ワクチンだ。プリンスが実際に感染していたとしても、休養と十分な水分を取り、抗ウイルス薬を服用していれば(感染初期に)、回復していただろう。

肺の病気などの合併症を起こしたとしても、必要ならば入院して治療を受けていれば、命を落とすようなことにはならないはずだ。

編集=木内涼子

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