建設業に従事する62歳のデニス・アンセルモ(Dennis Anselmo)は、昼食後にひどく気分が悪くなり、少し休むことにした。その際、身に付けていたアップルウォッチで心拍数を確認したところ、通常の2倍をはるかに上回る210という数値を示していた。
アンセルモは、すぐに救急車を呼び病院で治療を受け、そこで「もし、職場からそのまま帰宅していたら、死んでいたかもしれない」と告げられた。動脈閉塞だった。幸い彼は病院で適切な治療を受け、大事には至らなかった。実はアップルウォッチで命を救われたという例は、アンセルモが初めてではない。
マサチューセッツ州ケープコッドに住む17歳の高校生ポール・ハウル・ジュニアは、昨年9月、同様の体験をした。
ABCニュースによるとフットボールの練習後、ハウルは背中と胸に痛みを感じ、アップルウォッチの心拍数が145という異常な数値であることに気づいた。病院に急ぐと、横紋筋(筋肉の一種)が壊れ、その成分が血中に流出する「横紋筋融解症」と診断された。
放置すれば、腎不全など深刻な症状を引き起こし、死に至った可能性もある。彼が問題に気づいたのは、アップルウォッチのおかげといってほぼ間違いなく、それで命が救われたとも言える。
ティム・クックからお見舞いの電話が
ABCはまた、アップルのティム・クックCEOがハウルに見舞いの電話をかけ、新しいiPhoneとアップルでのインターンシップをオファーしたと報じた。これら一連の出来事は、iPhoneとアップルウォッチのヘルスケア機能に力を注いでいる同社にとってこの上ないプロモーションとなった。