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ジョン・ルービンスタイン (Jason Merritt / Getty Images)

世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツは3月10日、共同最高経営責任者(CEO)の採用を発表した。運用資産1,570億ドルを誇る業界トップが選んだのは、アップルでiPodを立ち上げ、Palmの会長も務めたジョン・ルービンスタインだ。

同社は顧客向けの書簡で、シリコンバレー出身者を選んだ理由について次のように説明している。「当社にとってテクノロジーは極めて重要であり、今後の経営判断を強化していくためには、テクノロジー分野に強い共同CEOが不可欠だと考えました」。

ブリッジウォーターはまた、マイクロソフトで最高研究戦略責任者を務めたクレイグ・マンディがダリオと並ぶ共同会長に就任することを明らかにした。同社はこれまでにも、IBMで人工知能「ワトソン」の開発チームを率いたデービッド・フェルッチを採用している。

テック業界からウォール街へ、相次ぐ人材流出

著名なテック人材をスカウトしている大手ヘッジファンドはブリッジウォーターだけでない。アマゾンのエンジニアだったデビッド・シーゲルとジョン・オーバーデックが設立した運用資産320億ドルのクオンツファンド、Two Sigma Investmentsのニューヨーク本社は、コンピュータ・エンジニアで溢れている。同社は2015年10月にグーグルで研究部門トップを務めたアルフレッド・スペクターを最高技術責任者(CTO)に採用して機械学習の技術を強化している。

世界最大の資産運用会社であるブラックロックも、グーグルでリサーチサイエンティストを務めたビル・マッカーティーを採用している。余談だが、グーグルのエリック・シュミット会長は運用資産390億ドルのヘッジファンド、DEショーの株式を20%取得している。

今やウォールストリートにも、ビッグデータ解析や機械学習といった先端技術が急速に浸透し始めている。大手金融会社は、アマゾンやフェイスブックが小売業界やメディア業界にもたらした変革が資産運用の世界でも起こると確信しており、優秀なテック人材の採用を強化しているのだ。

ウォールストリートのエリート企業が優秀なテック人材を採用するのは今に始まったことではない。ビリオネアのジェームズ・サイモンズが設立したルネッサンス・テクノロジーは、20年以上前にIBMのエンジニアだったロバート・マーサーとピーター・ブラウンを採用し、現在二人は同社の共同CEOを務めている。最近はそうした動きがより活発になる中、ヘッジファンドは優秀な人材の獲得でフェイスブックのようなテック企業と競合するにようになっているのだ。

編集=上田裕資

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