アップルの新「4インチiPhone」発売は 危険な賭け

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ニュースサイトMyDriversが、iPhoneの次期製品の詳細なスペックを入手した。同サイトは過去にiPhone 6sではモデルによってチップセットを使い分けるといった情報を事前に掲載し、そのリーク情報の確度には信頼性がある。

同サイトによると次期iPhoneの一部のラインナップには4インチディスプレイの製品が含まれており、解像度は1136 x 640。iPhone 5sやiPhone 5cに近いサイズとなる。また、搭載されるチップセットはApple A9で、RAMは2ギガバイト。バッテリー容量は1,642mAhという。

スマートフォンで最もバッテリー消費の原因となるのはディスプレイであり、ピクセル数が増えるほどパフォーマンスも低下する。そのため、このミニディスプレイ版iPhoneではバッテリーの持ちやパフォーマンスが大きく改善されることが期待できる。搭載バッテリーはiPhone 6sと比べてわずか4.25%しか小さくなっていないが、ピクセル数は30%も減っているのだ。

MyDriversによると、このモデルの大量生産が始まるのは1~2月という。

このミニiPhoneのディスプレイにはiPhone 6sやiPhone 6s Plusと同様の“2.5次元”カーブスクリーンが採用されるという(iPhone 5cはスクリーンがフラットだった)。また価格は16GBで615ドルからだという(iPhone 5cは8GBでも約500ドルからだった)。

パフォーマンスやバッテリーの寿命、デザインから見ても、“iPhone 6c”というよりも、“iPhone 6s Mini”と呼ぶのが妥当だろう。仮にiPhone 6cという名前で発売されても、最もスペックとコストパフォーマンスの良いiPhoneになることに違いはない。

ということは、6sや6s Plusの売り上げに影響することも考えられ、Appleにとって新機種の発表はギャンブルに近いかもしれない。

一方でAppleが9月にiPhone 7を発表するとの噂もある。チップセットはA10に、RAMは3ギガバイトになると考えられている。だが、推測通りに解像度が上がるとなれば、バッテリーの寿命とパフォーマンスが向上するとは限らない。

とにもかくにも、新たな4インチiPhoneの登場はアップルにとって大きな転換点となるだろう。cシリーズを廃止すれば、AppleにとってはiPhoneの最低価格を押し上げるチャンスとなる。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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