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2016.03.09 07:00

世界の女性富豪、最新ランキングが判明 上位5人は有名企業の大株主

リリアンヌ・ベタンクール (Francois Durand/Getty Images)

リリアンヌ・ベタンクール (Francois Durand/Getty Images)

最新版のフォーブス世界長者番付に名前が挙がった女性たちの数は、前回に比べて約10%減少したことが分かった。10億ドル(約1,137億円)以上の資産を保有する富豪として今回のリストに名前が挙がった1,810人のうち、女性の数は前回の197人から190人に減った。

最新版のビリオネアリストは、下記リンクから閲覧が可能。

世界長者番付、日本人トップは柳井正

過去1年間で、女性ビリオネア6人が死去。そのほか31人が、保有する資産を10億ドル以下に減らした。一方で、今回は3人がビリオネアに返り咲き、27人が新たにリストに加わった。女性富豪上位5人の氏名と保有する資産額は以下のとおりだ。

1位 リリアンヌ・ベタンクール(フランス)

女性富豪の中で1位に返り咲いた。資産額は361億ドル。全体の長者番付でも、11位に入る。保有するロレアルの株価が下落したことから、資産は40億ドル減少した。

2位 アリス・ウォルトン(米国)

資産323億ドルを保有するウォルトンは、ウォルマートの株価下落の影響で資産を71億ドル減らした。しかし、1962年に同社を創業した父親のサム・ウォルトンから受け継いだ株は、依然として利益を生み出し続けている。

アリス自身は同社の経営には携わらず、美術品の収集のほか、多額の政治献金などを行っている。民主党の大統領候補を目指すヒラリー・クリントンには、スーパーPAC(特別政治行動委員会)を通じて2万5,000ドルを献金した。

3位 ジャクリーン・マース(米国)

保有資産は234億ドル。前年から32億ドル減少した。マースは1999年、父親の死去に伴い兄弟と共にペットフードとチョコレート菓子などを製造するマースを受け継いだ。ただし、年間売上高330億ドルとされる同社の経営には、きょうだいのいずれも積極的には関与していない。

4位 マリア・フランカ・フィッソロ(イタリア)

資産額は221億ドル。現在のフェレロ・グループを築いた故ミケーレ(2015年のバレンタインデーに死去)の夫人。同社はチョコレートスプレッドの「ヌテラ(Nutella)」やチョコレートの「キンダー(Kinder)」シリーズ、ミント菓子「チックタック(Tic-Tac)」を販売している。

5位 ズザンネ・クラッテン(ドイツ)

資産額は185億ドル。弟のシュテファン・クヴァントと合わせて、独BMWの株式のおよそ半数を保有する。さらに、2015年8月に死去した母親のヨハンナ・クヴァントから、同社株の譲渡を受けていたことが最近明らかになった(ヨハンナは前回の長者番付で女性の第9位。2015年8月に死去)。

クラッテンはまた、同じく父親から株式を受け継いだ同国の製薬会社アルタナ(Altana)の経営に関与。業績を大幅に伸ばしたとして、その手腕を高く評価されている。

昨年のランキングで世界一の女性富豪となったクリスティ・ウォルトン(ウォルマートの創業者、サム・ウォルトンの義理の娘)は、今年の番付では女性のトップ10から姿を消した。フォーブスの調査では、ウォルトンの保有資産は52億ドル。一方で、息子のルーカス・ウォルトンは資産104億を保有しているとして、今回99位でリスト入りした。

フォーブスは最新版のランキングを作成するにあたり、2016年2月12日現在の株価と為替レートに基づき、資産額を算定した。上記の金額にはその後、増減が生じている。

編集 = 木内涼子

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