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世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

photograph by Jan Buus hair & Make-up by Yosuke Akizuki (traffic) 時計¥2,695,000〈IWC 70120-05-1868〉

使わないモノを売って、そのお金でまた買う―。若者から高齢者まで支持を広める
フリマアプリの「メルカリ」が堂々No.1。ついにアメリカの攻略も実現間近か!?

ーメルカリはスマホを使って、消費者同士が売り買いをする「循環型の新しい消費スタイル」を提供、2014年9月からアメリカでも開始しました。アメリカへの「逆黒船」が通用するか。そこが注目点でしたが、審査員から「世界で通用する起業家の登場」という高い評価が得られました。まず、なぜアメリカだったのですか?

山田:台湾や韓国などアジアの文化圏の方がメルカリは受け入れられやすいと思いました。しかし、グローバル展開を考えると、アメリカは文化的に多様性があり、世界の縮図です。よって、アメリカで受け入れられるサービスこそ、世界への第一歩になる。そこからヨーロッパ、アジア、中東、南米などと広げていくのがベストだと思いました。そのため、元々日本のサービスにしてはシンプルに作っていましたが、アメリカ進出にあたってさらにシンプルなものに改良しています。現地でユーザーへの聞き取りと、使ったことがない人たちへのインタビューを毎月最低1回は行い、文字、デザイン、そしてロゴも変えて、徹底してグローバライズしていきました。やはりユーザーに聞かないと、僕らもわからない。自分の感覚だけを信じたらダメだと思い知らされました

―しかし、多くの企業が直面するのが世界に通用する人的組織づくりです。

山田:郷に入れば郷に従えで、シリコンバレー流のやり方で、日本色を消しています。メルカリは最初からアメリカ進出をやると決めていたので、アメリカでRock You!というシリコンバレーのベンチャーの創業者であった石塚亮を巻き込みました。幹部たちも、ある種シリコンバレー的な経験を積んだメンバーで組織しています。

―かつて山田さんが起業した「ウノウ」はアメリカのソーシャルゲーム最大手「ジンガ」に買収され、ご自身もGMとして参加されています。ジンガでの経験は組織づくりに影響していますか?

山田:しています。日本型の組織は、みんなで助け合い、若い人も育てながら徐々に組織が大きくなっていきます。しかし、例えばシリコンバレーではYouTubeのような動画サービスが登場すると、同類の企業が100も200も出現して、その中で勝ち抜いていかないと生き残れません。外部から広報、人事、資金調達などのスペシャリストを集めて組織化し、一気に拡大して勝負をかけるのです。フリマアプリは、いままで日本だけでも30くらい競合が出てきて競争が激しいのですが、それでもシリコンバレーとは競争環境が比較にならない。だったら、アメリカに対応した組織にしようと決めました。それぞれの責任権限がはっきりしていて、プロフェッショナルが集まり「それは誰々が決めること」「その話は私が責任者」という組織体系です。

―日本人には戸惑いがあるのでは?

山田:当然、コミュニケーションで問題になることはあります。しかし、それは僕らが対応すべきことですし、逆に学びが多い。すり合わせをするとき、プロフェッショナルたちは領域に関係なく、非常に協力的。誤解が生じても、サポートをしていくことで、日本側がグローバライズされていきます。

―今後の事業展開は、人工知能などの領域にも拡大していきますか?

山田:イメージとしてはYahoo!が「Yahoo!○○」を増やしていくような形です。ただ、基本的には僕らはC2Cのマーケットプレイスです。現在はモノの売り買いが基本ですが、これがサービスのやり取りに広がればと思っています。メルカリは主婦層のユーザーも多い。英会話を教えるとか、ベビーシッターで得たお金でメルカリを使ってモノを購入するとか。もちろんサービスにはトラブルや問題が出てくるので、解決する仕組みをしっかり構築すれば、大きな広がりが期待できます。

個人と個人がダイレクトに繋がることで、多様な価値が生み出されると思います。例えば、自分がつくったみかんを市場より高く買ってくれる個人と繋がるかもしれない。マッチング精度が高まることで、サービスに無駄がなくなり、クロスボーダーに繋がります。地理的に広げる、新規サービスを広げる、いまのメルカリをさらに発展させる。この三本柱の事業展開です。

―あらゆる個人に機会と可能性を提供できる。

山田:そう思います。テクノロジーが優れているから利用されているのではないと思います。僕自身も、「やっぱりこういうサービスがあったらいいな」を世の中に問うていきたい。技術よりもそちらの方が得意かなと思っているんです。

選考理由 〜WHY WE CHOSE HIM ?〜
事業性(売り上げ、利益など)、経営チームの完成度、グローバル展開、成長ポテンシャルのいずれも高く、ダントツの1位。スマホを使ったC2Cによる消費のスタイルを確立し、国内での事業成長はもちろんだが、北米でも500万DLとダウンロード数を順調に伸ばし、存在感を高めている。起業経験者が幹部に多く、日本発グローバルスタートアップとして、しっかり実績を出せる企業になる可能性が高く、今後の展開が楽しみだ。

メルカリ
設立 2013年2月1日 サービスローンチ 日本:13年7月 米国:14年9月
資本金:41億1,086万円(資本準備金含む)
従業員数:日米合計で約200名。半数以上はカスタマーサポート。
事業内容:スマートフォン向けフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・販売。過去総額約42億円の資金調達を実施。出品数は1日数十万品以上、購入金額は月額数十億円。ダウンロード数は日本が2,000万DL、アメリカが500万DLを突破。スマホを使ったC2Cによる新たな消費スタイルを確立。運送会社と配送サービスを提携するなど、売買の手軽さを提供している。

山田進太郎◎1977年、愛知県生まれ。早稲田大学在学中に楽天で「楽オク」の立ち上げに携わる。卒業後、ウノウ設立。10年Zyngaに売却、世界一周を経てメルカリを創業。

文=藤吉雅春

 

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