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I write about economic and social trends in China. @johannylander

Esqualグループの建設中の向上完成予想図

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現在操業中の桂林の工場を訪ねると、現代的な断裁機や縫製機器を操作する従業員がどこまでも続く列状に並んで作業しているのを見ることができる。清潔で風光明媚なことで知られる桂林だが、皮肉なことに、1,100人以上が働いている工場内の空気の方が外気よりも明らかに涼しく新鮮に感じられた。

紫の三角巾に赤いポロシャツを着た女性が、同時に3つの機械を操作してシャツにボタンを縫い付けている。他の一角では、アイロンからほぼ蒸気を漏らすことなくシャツをアイロンがけして、きれいにたたみ、パッケージに入れている女性のグループもいた。大きなテーブルの横では、ロボットアームが50枚重ねの布から様々な形をしたシャツのパーツを切り出している。これを見たファッション業界誌のジャーナリストは「すごい先端技術」を使い、整然と作業が進められていると思う、と感想を述べていた。

Esquel社の戦略は成功している。過去数年でEsquel社のシャツの生産に携わる従業員数が約4分の1削減されている中で、生産量は上昇しているのだ。また、10年前に比べるとエネルギーや水資源の消費は半分になっている。更にチェ氏によれば、今年は売上も7%上昇して15億ドルに達するという。

泥だらけの野原に戻ると、建設作業員たちが、Esquel社のエコ認定を今までにない高いレベルに押し上げる新工場の建設を進めている。総面積55万平方メートルの敷地内に最先端の工場を建設しているのだ。それも、廃棄物ゼロの工場である。

建設現場では、大画面が建築図形を使ったスライドで数年後の景観を映し出していた。すべてが計画どおりに進めば、この地区は工場群というよりはレジャー用の公園や美術館のようなエリアになるようだ。

屋上では従業員が食べるための果物や野菜が有機栽培される。鳥が飛び交い、魚がたくさん住む大きな湖の横には社員食堂が作られる予定で、木立の中の小道を散歩することもできる。建物は未来的な落ち着いたエレガントなデザインに、伝統的な中国スタイルの屋根を組み合わせ、竹をあしらった装飾が施される。大きな窓からは製造ラインのホールにも自然光が取り込まれ、仕事中に庭の景観を楽しめる設計になっているという。
現地視察中の私たちに、「普通の工場ではないのです」とガイドが説明した。

しかし、染色といった汚染の激しい製造工程は国内の違う地域へ移管される予定だ。これはデリケートな問題で、取引先からも政府当局からも排水の汚染を大きく減らすように求められており、その圧力は増している。

Esquel社は水資源のリサイクルプログラムと、依然として研究中のものを含めた革新的なテクノロジーで、この問題を解決しようとしている。こうした取り組みには巨額の投資が必要となるが、チェ氏はそれでもメリットがあると言う。開発した新技術があれば、自社製品の環境負荷を減らすことを重視するアパレル企業に対して、Esquel社のパートナーとしての魅力が増すことになるからである。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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