Official Columnist

松嶋 啓介

喰い改めよ!!

「KEISUKE MATSUSHIMA」オーナーシェフ、実業家。20歳で渡仏。フランス各地で修業を重ねたのち、25歳でニースにレストランをオープン。3年後、外国人としては最年少でミシュラン一つ星を獲得する。現在はニースと東京・原宿に「KEISUKE MATSUSHIMA」を構えるほか、ニースでは「すしK」(2017年10月開業)など数店舗を手がける。
2010年7月、フランス政府よりシェフとして初かつ最年少で「芸術文化勲章」を授与され、2016年12月には同政府より「農事功労章」を受勲。日本帰国時には、「パパだけの料理教室」「美食の寺子屋」「食から学ぶ経営術の料理教室」など、日仏の食文化を守り、本当の豊かさを学ぶ料理教室ほか、団体・企業での講演会も行っている。

  • そうめんの「薬味」は愛情そのもの

    夏になると、家庭でそうめんを食べるという方は多いのではないでしょうか? 確かに暑くてバテてると、料理に時間をかける余裕も、熱い火に向かう気力も湧かないものです。それに、子どものいる家庭であれば、夏休みには朝晩に加えお昼ご飯を作る手間も増え、「そうめんでいいよね!」って気持ちになるのがよくわかります。 ...

  • 食べることで疲労回復 「ラタトゥイユ」で夏バテ対策

    W杯ロシア大会に湧いた日本もだと思いますが、南仏ニースも随分暑い季節になってきました。この時期になると、「夏バテ対策」というワードが随所に出てきますが、やはり食べ物や飲み物でしっかり予防、調整していきたいものです。では、どういうものを食べるのがいいのか、皆さんはどうお考えでしょうか?僕は、少し古い考 ...

  • 白米は悪いのか? フランス料理のシェフの疑問

    糖質制限、糖質ダイエット、白米は太る……近年こんな言葉をよく目にしますが、僕は日本人として、百姓の孫として、なぜか腑に落ちません。お米を食べなくて日本人なのか? なんて少しナショナリズム的な考えを持ってしまいます。と思うのも、今から4年ほど前に面白いことがありました。20 ...

  • 南仏の名物「ブイヤベース」と富裕層のルーティン

    フランス料理のブイヤベースは、ロシアのボルシチ、中国のフカヒレスープ、タイのトムヤンクンなどと並び、世界三大スープの一つといわれる魚介スープで、南フランスのマルセイユが発祥と言われています。「三大」というのに4つあるのはまだ世界で意思統一がされていないためで、3つに絞るのはお任せしますが、今回はブイ ...

  • 少子高齢化社会でこそ「食卓を囲む」べき理由

    「味」は噛みしめることによって脳に直接刻み込まれます。人は咀嚼することで味に出会い、食を通じて土地と季節を味わい、自然と共に暮らしているのです。そして、咀嚼して脳に刻みこまれた味の記憶は、再びそれを口にしたときに思い起こされることがあります。記憶に結びつけられた匂いを嗅ぐことで過去の記憶が呼び覚まさ ...

  • 味覚を覚醒させよ! 味を楽しむための「ケイチャップ」作り

    今回はケチャップについて語ろうと思います。ケチャップと言えばトマト。いまや食卓に欠かせない食材のひとつですが、そのトマトの歴史をご存知でしょうか?トマトは南米アンデス生まれ、メキシコ育ちと言われています。ではどのようにして世界に広まったか。それは僕の大好きなクリストファー・コロンブスの功績によるもの ...

  • 世に言う「胃袋を掴む」という強力な近道

    ニースで15年、そして東京で8年お店をやっていますが、ことあるごとに「よくそんなに世界中に知り合いがいるよね〜」と言われます。確かにそうなんです、若手起業家から大御所、スポーツ選手まで、友達がいっぱいいます。僕は“胃袋ネットワーク”だと言っています。僕の拠点ニースは、世界的な ...

  • ニースで寿司屋をしてみて気づいた、日本文化の力

    2017年10月に、ニースで寿司屋を始めました。もともと僕が最初に始めた店「Kei’s Passion」の跡地を改装し、「SUSHI-K」という名でやっています。「SUSHI-K」のKは、僕の名前の頭文字と、寿司屋の大将の小渕隆夫氏の頭文字、また高校の同級生である僕らが、サッカー部として ...

  • 「シーザー」か「ニース風」か 名物サラダの健康の秘密

    世界を見渡したときに有名なサラダが二つあります。シーザーサラダとニース風サラダです。ホテルやレストラン、カフェなどでは、必ずと言っていいほどこのどちらか、または両方がメニューに載っています。そのひとつ、「サラダニソワーズ」と呼ばれるニース風サラダは、さまざまな食材を組み合わせたサラダで、マグロやアン ...

  • 人はなぜ、故郷の味にほっとするのか?

    食の乱れが言われ始めて久しいことは、みなさんご存知の通りです。社会の進化、生活習慣の変化、それらに伴って食生活は大きく変わってきました。日本では大家族から核家族が進み、さらには共働きが増え、その一方で「家事=女性」という考えはいまだ根強く、キッチンで孤独を強いられる女性の話もよく耳にします。仕事も家 ...

  • 味覚から考える「サラリーからの解放」

    塩は人の生命維持のために重要で、もちろん料理にも欠かせない調味料。塩の効いていない料理は美味しくないこともありますが、そんな塩について、ラテン語、日本語、英語、フランス語、イタリア語で調べてみて、気づけたことがあります。塩が貴重だった古代ローマ時代、税金や給料はサラリウム(塩)で支払われていたと言わ ...

  • 食で世界が平和になる? GABAと仏教の不思議な関係

    ここ最近巷で「GABA」という言葉を聞いたり、目にするようになりました。身近なところでは、チョコレートや飴、コーヒーなどに含んだ商品が売られています。これは一体なにかというと、植物や動物、わたしたちの体内にも広く存在する天然アミノ酸のひとつで、γ-アミノ酪酸(Gamma Amino Bu ...

  • 「伝統のレシピ」を紐解いてみるとわかること

    なぜ僕が食の歴史にこれほど興味を持つようになったかというと、ニースの伝統料理に出会ってちょっとした疑問を持ったことがきっかけです。少し前までは、地元の食材を使って料理をすることをシェフの価値と考えていました。より新しい料理をつくり、クリエイティブに仕事をするべく、地元の生産者を訪問して食材を探しをし ...

  • 喰い改めよ! 「食事」を「食餌」にしないために

    ニースに住んで15年、フランスに住みはじめて20年。気づけば人生の半分をこの豊かな国に身を置いています。フランス料理の修行のために訪れた国は、たくさんの気づきと学びをくれ、料理人として成長させてくれ、さらに、会社を作り店を構えたことで、たくさんのことを育ませてもらっています。その中には日本人だから気 ...