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2025.04.16 12:00

LVMHが「予想外の売上減」で株価急落、時価総額でエルメスに抜かれる

Edward Berthelot/Getty Images

Edward Berthelot/Getty Images

フランスのビリオネア、ベルナール・アルノーの保有資産は米東部時間4月15日の午前中に90億ドル(約1兆2900億円)以上も減少した。これは、アルノーが率いる高級ブランドのコングロマリットLVMHの第1四半期の業績報告で予想外の減少が明らかになり、同社の株価が7%以上も急落したのを受けてのものだ。

LVMHは、14日の欧州市場の取引終了直後に発表した決算で、2025年第1四半期の売上高が前年同期比で3%減少したことを明らかにした。ロイターによれば、アナリストは同社の売上高が2%増となると見込んでいたことから、この数字はその予想を大きく下回るものだった。

LVMHが最も大きな売上高の減少を記録したのはワイン&スピリッツ部門で、9%減だった。その次に打撃を受けたのがファッション&レザーグッズ部門で、5%の落ち込みを記録した。

パリ市場に上場するLVMHの株価は15日午後の取引で7.53%下落し、554.76ドルに沈んだ。これにより、同社の時価総額は2770億ドル(約39兆5000億円)に減少し、競合のエルメスが世界で最も価値のある高級ブランドとなった。

フォーブスの推計によると、LVMHの会長兼CEOであるアルノーの保有資産は15日朝の時点で1465億ドル(約20兆9000億円)となっている。それでもアルノーは、欧州で最も裕福な人物であり、フォーブスの「リアルタイム・ビリオネアリスト」で世界6位の富豪となっている。

一方、同じくパリ市場に上場するエルメスの時価総額は、15日午後に一時2798億ドル(約40兆円)を記録した。同社の株価は、前日から約0.3%下落して約2651ドルを付けていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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