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2025.04.15 16:00

2025年版「韓国の富豪ランキング」、サムスン会長が2位に転落

Shutterstock.com

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フォーブスは4月14日、「韓国の富豪50人」ランキングの2025年版を公開した。本年度のランキングで同国の富豪50人の総資産額は昨年の1150億ドル(約16兆5000億円)から990億ドル(約14兆2000億円)へと減少したが、この背景には、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が昨年12月に突如発令した戒厳令による韓国経済の混乱が挙げられる。

尹前大統領はその後、国会で弾劾訴追され最終的に罷免されて失職したが、この混乱に加えて米国による関税措置が韓国経済に影響を及ぼし、韓国の株価指数であるKOSPI指数(韓国総合株価指数)は、1年前にフォーブスがこのランキングを集計して以降に15%下落した。

これを受け、本年度の50人の富豪のうち32人が、昨年から資産を減少させている。今年のランキングで1位になった投資ファンドMBKパートナーズ会長の金秉奏(キム・ビョンジュ)の資産も昨年の97億ドル(焼く1兆3900億円)から95億ドル(約1兆3600億円)に減少したものの、英語名を「マイケル・キム」と名乗る彼は1年ぶりに首位の座に復帰している。

MBKパートナーズ傘下の大型スーパー、ホームプラスは、資金難に陥った後に企業再生の手続きを進めているが、金は同社の取引先のへの支払いを円滑にするため、私財を投じると発表したことで注目を集めている。

一方、昨年1位から2位に転落したサムスン電子会長の李在鎔(イ・ジェヨン)の資産も、昨年の115億ドル(約1兆6500億円)から78億ドル(約1兆1200億円)に減少した。サムスンは、人工知能(AI)ブームに出遅れた結果、AIチップの需要が急増したにもかかわらず半導体事業を低迷させ、株価の下落を招いたと批判されている。

2025年のランキングで、金額ベースで最大の資産増を記録したのは、メリッツ金融グループ会長の趙正鎬(チョ・ジョンホ)だった。彼の資産は15億ドル(約2150億円)増加して77億ドル(約1兆1000億円)となり、昨年の4位から3位に浮上した。同グループは昨年、保険部門と証券部門を合併させ、過去最高となる2兆3000億ウォン(約2310億円)の純利益を計上している。

一方、資産が大きく減少したのは、半導体パッケージング装置メーカーであるハンミ半導体の会長兼CEO郭東信(クァク・ドンシン)だった。同社は、売上成長が鈍化し、株価が前年比で半値以下に落ち込んだため、郭の資産は3分の2以上も減少し12億5000万ドル(約1790億円)にまで落ち込んだ。

資産の伸び率で最大を記録したのが、バイオ企業アルテオジェンの共同創業者でCEOの朴淳宰(パク・スンジェ)だった。彼の資産は68%増の24億ドル(約3440億円)となった。同社は、3月にアストラゼネカと総額14億ドル(約2000億円)相当となる2つの契約を結び、注射型のがん治療薬に応用可能な酵素技術を提供している。

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編集=上田裕資

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