韓国メディアのETニュースは3月23日、サムスンが年内にスマートグラスを発売する計画だと報じた。
サムスンは、Android XRプラットフォームに対応するアップルのApple Vision Proと類似したヘッドセットを年内に発売する計画をすでに発表しているが、それとは別に内蔵ディスプレイ付きのスマートグラスの開発も進めているようだ。
ETニュースは、業界関係者の話としてサムスンがこのスマートグラスを社内で「Haean(ヘアン)」というプロジェクト名で呼んでいると伝えている。このデバイスは、カメラとセンサーによるジェスチャーコントロールが採用される見通しで、リモコンやボタンを搭載しないものになるという。
昨年の噂では、サムスン初のスマートグラスは、メタの「Ray-Ban Meta」のようなディスプレイを持たないシンプルな仕様になると考えられてきた。同社のスマートグラスの計画はその後、ディスプレイを内蔵したものに進化したようだ。
サムスンは現在、このスマートグラスの仕様と機能の最終決定を進めている段階で、その詳細が明らかになるのは、しばらく先になる可能性が高いという。もっとも、サムスンは発売前の製品について事前に情報を開示する傾向があり、年内に発売予定とされるXRヘッドセット「Project Moohan」についても、すでにバルセロナで開催されたMWCで展示していた。
サムスンとグーグルのパートナーシップは昨年12月に発表され、このヘッドセットは、Android XRソフトウェアを初めて搭載するものになるとされていた。このヘッドセットの発表時期はまだ明らかにされていないが、一部の報道によれば4月に量産が始まり、第3四半期中に発売予定とされている。
MoohanとHaeanが同時に発売されるかどうかは不明だが、少なくとも同じ発表イベントでスマートグラスが公開される可能性は高いと考えられている。MoohanはApple Vision Proに匹敵する高価格になると予想されており、販売台数も控えめに見積もられている。
一方、サムスンのスマートグラスは、より手頃な価格で登場することが期待されている。すでにこの分野で先行しているメタのRay-Ban Metaは、299ドル(約4万5000円)〜という手頃な価格で人気を博しており、メタは先日、2024年の販売台数が100万台を超えたと発表した。
また、一部のアナリストは今後数年にわたってXR(拡張現実)市場の成長を牽引するのは、従来型のVR(仮想現実)ヘッドセットではなく、スマートグラスになると予測している。