多くの人が開発中であったことを忘れていたかもしれないが、Netflix(ネットフリックス)は先日、カプコンの有名なビデオゲームをベースにした新シリーズ、アニメ版『デビルメイクライ』を配信開始した。8エピソードからなるこのシリーズは、米国Netflixのランキングにおいて、新医療ドラマ『パルス』や大ヒット作『アドレセンス』を抑え、『ゴーン・ガール』と『ラブ・オン・スペクトラム ~自閉症だけど恋したい!~』に次ぐ3位にランクインした。
Netflixはこれまで、ビデオゲームの映像化では概して堅実な実績を残している。『デビルメイクライ』もその内の1つとなるのか、それとも稀に見る大失敗作となるのだろうか。過去のゲーム映像化作品の批評スコアを振り返ってみよう。
・『サイバーパンク:エッジランナーズ』:批評家スコア100%、視聴者スコア95%
・『アーケイン』:批評家スコア100%、視聴者スコア87%
・『ウィッチャー 狼の悪夢』:批評家スコア100%、視聴者スコア83%
・『悪魔城ドラキュラ - キャッスルヴァニア -:月夜のノクターン』:批評家スコア98%、視聴者スコア69%
・『悪魔城ドラキュラ - キャッスルヴァニア -』:批評家スコア94%、視聴者スコア90%
・『デビルメイクライ』:批評家スコア92%、視聴者スコア80%
・『トゥームレイダー:レジェンド・オブ・ララ・クロフト』:批評家スコア73%、視聴者スコア33%
・『DOTA:ドラゴンの血』:批評家スコア69%、視聴者スコア85%
・『ウィッチャー 深海のセイレーン』:批評家スコア58%、視聴者スコア39%
・『バイオハザード:インフィニット ダークネス』:批評家スコア55%、視聴者スコア41%
このリストを見てみると、Netflixのゲーム映像化作品は本当にすばらしいものが多いことがわかる。『デビルメイクライ』はそうした良作品の数々に埋もれて見えるかもしれないが、それでも90%以上のスコアは上出来だろう。
私は少なくとも『デビルメイクライ』の最初の数エピソードは見たので、「ちゃんとした作品だ」と断言できる。ゲームの背景設定には多少の変更が加えられていることが見受けられるものの、その世界観はよく表現されており、悪魔の「科学」や、彼らが支配する世界など、物語の背景が序盤で説明されているため、初心者にもわかりやすい。
『デビルメイクライ』はミニシリーズという位置づけではないため、もしこの作品がうまくいけば、シーズン2以降の制作も期待できるかもしれない。その可能性はすでにありそうだ。
公開してすぐに3位にランクインしたことはすばらしいスタートであり、Netflixはこれまでもゲーム映像化作品の続編を多く作ってきた。『バイオハザード:インフィニット ダークネス』を除く上記のリストのすべての作品で複数シーズンの制作が進められている。『サイバーパンク:エッジランナーズ』は現在のところシーズン1のみの公開となっているが、同作品はミニシリーズになる予定だった作品であるし、現在、別のアニメシリーズ(と実写シリーズ)が開発中だ。そのためこの作品も「続編がある」と言って差し支えないだろう。もし『デビルメイクライ』の続編がないとしたら、私は唖然としてしまう。